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-6- 間引き菜(な)

 九月ともなれば冬野菜のダイコンの植え付けが始まる。神代はこの年も例年のように畑を掘り返しダイコンを植えよう…と決意し、作業に入った。別に決意するほどのことでもないのだが、神代は決意したのである。^^

 毎年、植える畑の場所は変化させ、A→B→C→Aと、重複しないように植えていた。

『去年はアチラだったから、今年はコチラか…』

 神代は漠然と思いながら畑を荒堀した。その後、肥料、燻炭による土壌改良、天地返しetc.幾度も手間をかけ、ようやく種を蒔いた。

 数日すると芽が出た。そして瞬く間に伸び、 その芽は繁茂した。このままでは苗が込み合ってダメになる…と判断しなくてもいいのに判断し、間引き()でオヒタシを調理しようと考えるでもなく考えた。^^ 間引き菜をしていると、神代はどういう訳か侘しい思いに沈んだ。ふと、生命の儚さに沈まなくてもいいのに沈んだのである。

 美味しいオヒタシを熱々のご飯で食べながら、神代は(わび)しい思いと満足感の板挟みにならなくてもいいのに板挟みになった。^^


                  完

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