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-49- 愛着

 長年使っていた物が故障したり壊れたときは、なぜか(わび)しい。それは、知らず知らずの内にその物に愛着を抱いているからである。物といっても、どうでもいいような物から重要な物まで様々存在する。今日は、そんなお話です。^^

 崖下は朝から落ち込んでいた。長年、使っていたボールペンを失くしてしまったからである。

『どこに落としたんだろう…アソコ…いや、アチラ…、違う違う、あのときは、持ってたんだ…』

 持っていたときから遡って、過去の行動を思い出し、思い当たる場所を探したが、残念なことに愛用のボールペンは出てこなかった。愛用とはいっても、長年使っていればなお一層、愛着が湧く。奈落の底へ落ちていくような侘しい気分が崖下に起こった。

 そして、いつしか夕方となり、少し(あきら)め始めた崖下は探すのを一端、やめた。そのときである。何げなく視線を向けた下駄箱の上に、そのボールペンが見えた。

『おおっ!』

 崖下は思わず歓喜の心で叫んでいた。

 使い古され、誰が見ても欲しくならない物でも、使っている人からすれば失くせば侘しくなり、元に戻れば歓喜する愛着があるものです。見つかってよかったですね、崖下さん!^^


                   完


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