-46- タフ
若い頃は、知らず知らずのうちに頑張って達成とてしまう・・といったタフな体力がある。ところが年を重ねて老齢に近づくと、気持が頑張ろうとしているのに身体の方がついていけなくなってくる。所謂、老化である。ああ、いやだいやだっ!^^
若竹は頑張っていた。もう年だから…と止める者がいないばかりに、頑張ろうとする気持をどうすることも出来なかった。一時間が経ち、そして二時間が過ぎようとする頃、若竹は身体に疲れを感じた。どうすることも出来ない身体の疲れを若竹は事実として受け止める他はなかった。
『二十年前なら、こんなことくらい大したことはなかったんだが…』
侘しい思いが若竹の心を駆け巡った。仕方なく若竹は作業の中断を余儀なくされ、次の日に残り分をやることにした。そのためには、まず疲れを取らねば…と若竹は思った。ひとっ風呂浴びると、疲れが少し和らいだ。だが、これ以上は無理だな…と、その日の作業の継続は断念した。
『タフなんだが…』
若竹は体力の限界を感じ、侘しさに暮れた。
若竹さん、年を取ればタフな人でも疲れるんです。そう、侘しくならずに、マイぺースで頑張って下さい。^^
完




