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-18- 努力
努力が徒労に終わったときの気分は実に侘しい。逆に努力が実ったときの喜びは格別で、天にでも昇った気分になるに違いない。
町役場に勤める滝山は、課長から与えられたノルマを果たそうと、ひたすら努力していた。
夕暮れが迫り、他の職員は帰途に着いたというのに、滝山一人が居残り、残業していた。別に時間外勤務手当を当てにしていた、ということではなかったが、失態で以前、人事の昇格を見送られた苦い思い出が滝山の心をいっそう侘しくした。
「努力が足りなかったんだな…」
そう思い直し、滝山は、負けまいっ! と奮起した。
妙なもので、人は奮起すれば大概のことは出来るものである。滝山の努力はひと月後、ついに報われ、陽の目を見た。
努力が徒労に終わらない努力をすることで、この世知辛い世の中を侘しい思いに落ち込まず生きていきたいものです。^^
完




