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-10- あの夏
夏になったというのに猛暑で外出もままならず、栗尾は侘しい思いでガラス窓から猛暑の庭を見た。
「41℃と言ってたなぁ…」
少し前に点けたテレビの天気予報を栗尾は思い出した。栗尾の脳裏に十数年前の夏の想い出が、ふと巡った。
『あの頃は、そう暑くなかったがなぁ…』
家族連れで避暑地のとある海水浴場で過ごしたあの夏の場面が、栗尾の脳裏に走馬灯のように浮かんでは消えた。ふと現実に戻ると、目の前は猛暑の庭である。栗尾はふたたび侘しい思いでテンションを下げた。
あの夏は、この夏とは違います。侘しい思いになりますから、比較して深く考えない方がいいようですね。^^
完




