結果☆
この港町にきてから一週間ほど経った。
亜人の住む中央都市も落ち着きを取り戻してきた所だ。
結果だけ言うと、町長もグルだった。
これだけ大規模な誘拐事件だ。街の有力者の口利きがなければ積荷の検査の時に見つかるはずだからだ。
泳がせてみたら次の日にはインペリアルの間者と密会した現場を取り押さえた。
残念ながら間者は毒を飲んで自害したが、町長は罪を減刑する為に知っている事を何でも吐いて協力的だった。
インペリアル国から金を詰まれて目立たない端っこに船を停泊させる事と、検査を見逃されていたようだった。
まぁ、町長には減刑と言ったが拐われた亜人達が多過ぎる為に死刑は確実なんだけどな。
ちなみに、町長は人間である。
港町は良くも悪くも人の流れるが多い。
今回の件でインペリアル国の船は入航と出航際、厳重な検査が行われる事になった。
そして───
「レグルス達はインペリアル大国と事を構えるつもりで、仲間を探しにきたと言う事で合っているかな?」
執務室にフェンリーとエルミアを呼んで今後の事を話した。
「そうだね。正直、君達亜人達には関係ない話だ。だから大軍ではなく腕の良い弓使いなど何人か融通して欲しくて来たんだ。傭兵のような扱いになる。万が一、僕達が負けても言い訳がたつので、君達の国には迷惑を掛けないと約束する」
絶壁の砦を攻略する為に弓矢の得意なエルフが仲間になってくれればと最初は思ってきた。
しかし、人間よりも体力があり、力の強い獣人の兵士も欲しいと思っていた。
「レグルス殿、丁度よかった。我々、獣人は恩義に報いる種族です。すでに仲間と話は付けてあります。我々獣人族は5千の兵を連れて参戦致します!」
フェンリーの言葉にエルミアも──
「我々エルフも3千の兵士を送ります。その代わり拐われた同族の調査に協力をお願い致します」
レグルスは一瞬唖然としたがすぐに聞き直した。
「それだけの大軍だと負けた時に言い逃れができないが大丈夫か?」
レグルスの言葉にフェンリーが気まずそうに言った。
「正直、こちらも事情があります。我々の5千の兵士は誘拐に手を貸していた者達とその家族で、このままでは同族の目が厳しく、内乱になる可能性があります。故に、罪を償うつもりで誘拐された仲間を助けにいく体裁の為に連れていきます」
なるほど。
それなら理解できるな。
視線をエルミアに向けると同じ理由であった。
「それに負けなければいいのです。インペリアル国の事情は我々も把握しています。どの陣営かは分かりませんが、強大な力を得る為に生贄を求めていたのでしょう。自国の民ではなく、我々を狙った事は絶対に許しません!」
「そうだ!レグルスの恩に報いる為に全力を尽くします!」
レグルス達は目的が1つになった事で硬く握手を交わしたのだった。




