共闘
インペリアルの死霊騎士達は攻撃は単調であったが、力が強く多少身体を斬っても怯まず襲ってくるため戦闘は拮抗していた。
「こいつらは疲れを知らないのか!?」
不安と恐怖で動揺が広がる中、レグルスは冷静に騎士団全体の指示を出していた。
「安心しろ!こいつらはただの魔物だと思えば、なんて事はない。傷ついた者は下がらせろ!【魔物殲滅陣形】を取る!掛かれっ!」
神炎騎士団の隊列【魔物殲滅陣形】とは二人一組になり、1人が盾や剣で魔物の注意を引きつつ、防御に徹してもう1人が攻撃を仕掛けるのである。
レグルスの指示の元に戦うと、先程とは違い、簡単に倒せる事ができた。
逆に戸惑う団員が尋ねた。
「レグルス隊長!これは一体…………」
「これは人間相手にだと通用しないけどな。相手が魔物だからだよ。元々スケルトンなどは使役する場合、眼の前の敵を殺せという単調な命令に従うのみだ。だから複雑な思考ができない。1人が注意を引けば簡単に『狩れる』」
レグルスはすぐに後ろで戦っているフェンリーやエルミアにも伝えた。
「了解だ!」
「わかったわ!」
挟み打ちにしている戦場で次々にスケルトンを倒していった。エルミアとフェンリーが連れてきた人数は300人ほど神炎騎士団が150人合わせても倍以上のスケルトンを相手にしている状態であった。
しかし、コツを掴んだのか次々にスケルトン騎士を退治していった。
数時間に及ぶ戦闘で、日が落ちる前にインペリアルのスケルトン達を撃滅する事ができたのだった。
「はぁはぁ、やったな」
周囲には疲れ切った仲間達やエルフ、獣人がいた。
「レグルス殿!無事ですか!?」
フェンリーとエルミアが駆け寄った。
「ああ、助かったよ。ありがとう」
レグルスの素直な言葉に二人は顔を赤くした。
「あ、それより船の中に拐われた女性達を発見したぞ!」
!?
「わかった。案内して欲しい」
先程と打って変わって真剣な顔で二人はレグルスに付いていった。
船に入ると、入口を守っていた仲間が出迎えた。
「船を守ってくれてありがとう。もう大丈夫だ」
「流石はレグルス様ですね。ここから見えていましたが冷や汗が止まりませんでした」
「だろうね。あの数のスケルトンが襲ってくるなんてあり得ないから。しかも、昼間にね」
中に入ると疲れた様子で座っているミリアがいた。
「大丈夫か!」
思わず声を上げるが側にいたメビウスがシーと口に指を当てた。
「ようやくこの人数の治療を終えた所なんだ休ませてやって欲しい」
「済まなかった」
「いや、いいよ。外はもう大丈夫なのかい?」
「インペリアルの鎧を着たスケルトン達は殲滅したよ」
メビウスは、ほぅと目を細めた。




