懺悔
犯人を捕まえる事ができたレグルスはすぐにミリアに治療してもらい叩き起こした。
「がっ!?」
「おはようさん。さて、お前たちの仲間と、拐われた人達の行方を教えて貰おうか?」
誘拐犯は目を張ると、周囲を見渡して自分がどういう状況か知った。
「お、俺達に仲間など──」
「居るだろう!何百人もの人達を2人で拐えるか?下手な言い訳は死に繋がるぞ!」
フェンリーはエルフの方の誘拐犯を叩いた。
「2人いるんだ。どちらか死んでも構わないのだ」
エルミアは冷静に誘拐犯を脅した。
エルミアの言葉に誘拐犯は言葉を飲んだ。
「さて、状況が飲み込めた所で、お前たちの目的と拐われた人達の行方、後、仲間に付いて話して貰おう」
レグルスの言葉に誘拐犯が反応した。
「は、話せない。言えば殺される…………」
もう1人も頷いた。
「それは仲間に殺されるという意味か?それとも呪術的な仕掛けが施されていて、話せば死ぬと言う事か?」
ハッと誘拐犯は驚いた様子でレグルスを見た。
「なるほどな。行方不明者を操れるなら、仲間にも暗示を掛けれるって訳か。メビウス、解除はできるか?」
「う~む。魔術的なものなら不可能ではないが、スキルなら私には無理だな」
「でも、歯に仕込んであった毒は抜いたんだよね?他にも行動を起こすのかな?」
!?
その言葉に誘拐犯は叫んだ。
「本当なのか!?」
「そういえば………ない!?」
舌で歯を確認したのだろう。最初の誘拐犯は腕を斬られて気を失っていたが、隣のエルフは何をしていたのかみていたはずだ。
「………どうなんだ?話せるか?」
「はい!何でも話します!我々の暗示は奥の歯を噛むと言う単純なものなので」
「そうなのか?」
「複雑な暗示は掛けられないようです。防衛本能が働いて自分で死ねという命令は出せないと言っていました」
誘拐犯は何でも話すと逆に懇願していた来た。
「脅されていたとはいえ、我々がした事は万死に値します。必ず罪を償いますので拐われた人達を助けて下さい!」
「まずは拐われた者達はどこに連れていかれた?」
誘拐犯は喋りにくそうに言った。
どうやら奥歯を噛んでいるようだ。
『暗示が起動いているのか………なら、真実味があるな』
「正確な場所までは分かりません。我々はこの街から出る事を許されていませんでした。下水道を通って、街の北に流れる河川にでて東の港町に連れて行かれていると、別の者が話しているのを聞きました。そして、大国インペリアルに運ばれるそうです」
!?
「大国インペリアル…………何故、彼の国が獣人とエルフを拐う?しかも女性ばかり」
レグルスは最悪な事が脳裏にかすめた。
「…………生贄と人間牧場を作るためだそうです」
ピキッと、その場の空気が凍った。




