行動開始!
レグルスは腑に落ち無かった。
女神様が具体的に獣人族が犯人とはっきりと言った事だ。
それが本当に女神様が言ったのか?
それともエルミアは嘘を言っているのか?
現時点ではわからない。
ただ、誘拐事件は解決しなければならない。
この一点だけは嘘ではない。
レグルスはより詳しい話を聞いた。
「それで、誘拐された人物に特長などあるのですか?」
「ああ、今わかっているのは拐われたエルフは全て女性となっているわ」
女性か。
最悪のパターンも考えておかないとな。
「それと、拐われるのは決まって夜なのだが、不思議と部屋にいる者も拐われた例がある」
「それはどういうことですか?」
部屋に押し入るって事か?
「多分、お前の考えている訳ではない。何故か部屋で鍵を掛けて寝ている者が、自分で鍵を開けて外にでてしまうのよ。運良く見つけた人物はまるで夢遊病のように歩いていたと言うわ」
「それは…………日中に何かされたと言うことですか?」
「恐らくはね。しかし、何をされたかまるで覚えていないの。せめて誰が狙われるかわかっていれば対処のしようもあるのだけれど………」
エルミアは悔しさから唇を強く噛み締めていた。
「こちらの情報より人数が多いようですね。パニックにならないように情報規制を敷いていますか?」
「ええ、その通りよ。すでにエルフだけで100人以上が拐われている」
!?
「そんなにですか!?」
「忌々しい事にね。我々の警備を簡単にすり抜けて事件を起こしているのよ!」
叫ぶ様に言い放った。
この様子ならエルミアは本当に誘拐事件をなんとかしようと考えているのだろう。
しかし、この事件の犯人を獣人族に擦り付けようとしている可能性もある。
なら、この事件を解決して獣人族の仲も取り持つことが出来れば、大陸から戦争を無くすことができる第一歩になるかも知れない。
それからエルフの移住スペースや、街での支配地域など教えてもらい、1度対策を練るために戻る事にした。
「しかし、思ったより深刻だな」
「そうですね~かなりの人数が拐われていてビックリですよ」
ミリアがブルブルと震えながら言うと、レグルスはいつも通り、街をゆっくりと周りながら帰宅した。
『今日も尾行はついていたが、少なかったな。エルフの所に行った事でエルフのマークが無くなったか?』
レグルスはいつも尾行されている事を逆手にとって、逆に後ろにいる人物を吐かせようと考えていた。
そして、意外な事から事件の解決の糸口が見つかるのだった。




