傭兵団の動き
神炎騎士団が進軍を開始してナニワに迫って来ると外で待機しているリードとブレーク達の元へ使者がやってきた。
「────以上を持って、今度こそ神炎騎士団を打倒したのなら、先の敗戦は帳消しにして、報奨も用意するとの事です」
ナニワからの使者の提案は予想した通りだった。使者は当然受けるとばかり思っていたが、リード達は予想外の返答をした。
「断る!」
「ああ、ふざけるのも大概にしなっ!」
!?
まさかの返答に焦る使者は頭を下げて尋ねた。
「ええっ!?ど、どうしてでしょうか?我々が提示した報奨が少なかったでしょうか?」
あくまで金額に不満があると思っている使者を鼻で笑った。
「ああっ?こちとら満身創痍で戻ってきて、街にも入れず、怪我人に満足のいく手当ができず、食料もままならない。そんな不義理をする奴らを助けるかって言うんだよ!」
「そ、それはこちらで、薬や治癒員を手配をしたではありませんか!?」
「通常の3倍の値段を吹っ掛けてな!」
うぐっと言葉に詰まる。
商人達は弱みにつけ込み、法外な値段で薬など吹っ掛けたのだった。
「まぁ、先の戦いで負けたのは俺達の責任はある。だから戦ってはやるさ。だが、捨て石になるつもりはない。ナニワにいる傭兵団1万5千を先頭に出して、俺達は後方で待機する。怪我人が多いんだ。当然の配置だろ?」
使者は全て思惑を読まれている事に、脂汗をダラダラ流しながら上役に確認しますと言って帰っていった。
「本当に予想通りだな」
「ああ、これより、精鋭100名を選抜し、50人ずつに分ける。俺とお前がリーダーとなって『例』の場所へ向かうぞ」
「主力部隊は後方待機だし、副官に任せておけば問題ないだろう」
「ああ、時代が動くぜっ?」
二人はこれから起こる事に期待しながら行動を開始するのだった。
ナニワがこちらの要望を聞くのかわからないが、兵力が足りない状態では、しぶしぶ呑むしかないと呼んでいた。
それは当然の様にそうなった。
街にいた傭兵団が先頭に立ち、ブレーク達の傭兵団は後方に配置されたのだった。
「さて、団長達は『例』の極秘行動の為に不在だ。向こう側がこちらに攻撃しない事を願うしかないな」
先の戦いで、神炎騎士団の強さを思い知った傭兵達は緊張していた。
「前衛の奴らの戦いを見させてもらうか」
神炎騎士団と戦った事のない傭兵団を哀れに思う副官であった。




