城門戦
グールとジャンヌ達が戦っている同時刻──
「砦内部の撤退完了しました!」
「よし!これより身動の早い部隊で構成された者達で突入する!」
リードを先頭に再度突入した。
突入したリード達は目の前に石の巨人がいた。
「これが報告にあった石の巨人か…………」
初めて見る存在に、団長でも戸惑うのだった。
「剣では役に立たん!前衛はとにかく動いて石の巨人を撹乱せよ!後方部隊はスキを付いてハンマーを打ち込め!ダメ元で弓矢も射掛けろ!」
リードの取った行動は、奇しくも王都でジャンヌが取った光度と似ていた。
石の巨人が腕を振り上げて降ろすが、軽装の傭兵達は何とか避けて、足元に武器を打ち込んだ。
しかし、達人のジャンヌ達とは違う為に、少なくない犠牲が出ていた。
「どけっ!俺が出る!」
しばらく攻防が続くと、しばらく静観していたブレークが前に出た。
ブレークの持つ武器は青龍刀という刀を大きくしたようなものであった。
ブレイク傭兵団は同じ剣術を学ぶ傭兵団だが、団長のブレイクだけは少し違っていた。
他の者より腕力があり、剣術の腕の立つブレークは特注の武器を用意したのが、この青龍刀だった。並の敵兵なら鎧ごと一刀両断にできる切れ味と耐久性があった。
「石の巨人の動きは把握した。リード!援護頼む!」
「了解した!」
これまでの攻撃で石の巨人もある程度のダメージがあり、所々がひび割れていた。
ブレークは石の巨人の攻撃を難無く避けると、青龍刀を足に振り落とした。
バキッ!?
一発で石の巨人の足を砕いた。
バランスを崩した石の巨人はドシンッと膝を付いた。
『流石は有名なブレーク団長ね。これは持たないわ。ジャンヌ団長、急いで下さい』
石の巨人を操っているメビウスは額に大量の汗を掻きながらジャンヌ団長が戻ってくるのを祈るのだった。
そんな時、遠くから爆発音が聞こえてきた。
「なんだ!?」
城門内にいるリード達は、敵の罠かと警戒し、ブレークだけは石の巨人から目を離さなかった。
「これは俺達を狙ったものではない?爆発音の方向は…………グール達か!?」
リードは外から聞こえてくる爆発音に狙われているのがグールの傭兵団だと気付いたが、今から助けに向かう事も出来なかった。
『クソッ!こっちはブレーク殿のおかげで石の巨人がもうすぐ倒せる。そうなれば、一気に砦に雪崩れ込んで制圧できる!グール、死ぬなよ!』
今は、仲間の無事を祈る事しか出来なかった。
そして、遂にブレークが石の巨人を倒したのだった。
リードはすぐに外で待機している部隊を呼んで砦を制圧する為に動いたが、信じられないことが起きていた。




