内政
あれから3ヶ月経った。
聖王国を揺るがした神炎騎士団の叛逆は成功という誰の予想をも裏切る結果で終わった。
聖王国の周辺の国々は女神様の神託を恐れて、勝利した神炎騎士団団長ジャンヌ・ダルクを新聖王になること認めた。
そして勝利した神炎騎士団に多くの支援物資と言う名の賄賂を送った。
しかし、打算のある国々もあったが、強欲な前聖王より、清貧を尊ぶジャンヌ聖王を好意的に捉える国もあった。
そして、一時的にしろ同じ国の騎士団が戦い、戦力が低下した聖王国での治安維持の為に、ジャンヌが政務で動けない時に、レグルスやバルド達は警備隊として、周辺地域を廻っていた。
「いやー、本当にうちの団長が王様になっちゃねー♪」
嬉しそうに斥候のリタが話した。
「そうだな。色々と大変そうだからオレには無理だな~」
「本当にね。団長は融通が聞かないから最後まで、仕事するんだろうなぁ~」
そうのんきに言うリタの言葉は当たっていた。
一方その頃──
「おいっ!これはどうなっている!収支が合わない!やり直せっ!おいっ、うちの者を向かわせろ!虚偽の報告をしたら牢屋に入れろ!!!」
今までザルな経理報告で、中抜きが横行していた聖王国の内政は大忙しであった。
ジャンヌは無能で私腹を肥やすしか能の無かった政務官達を追い出し、民間からも才能ある者を幅広く募集した。
「まったく!どうなっているのだ!これではいくら税収があっても足りぬのも当然ではないか!」
聖王国の政務を司る政務署は最悪であった。
例えば100万の税収があり報告すると、中抜きが数度あり、20~30万まで少なくなっていたのだ。
上が腐れば下も腐る。
他国と比較しても腐敗は酷かった。
そこをジャンヌが正した事で、国の整備に廻せる資金がなんと5倍も増加したのだ。
「まったく、早く次の神器を探さなければならないというのに………」
実は、第二の神器は見つかっていた。
聖王の宝物庫に保管されていたのだ。
そして第二の神器は指輪だった。
それは黒金の指輪で、能力は【収納】だった。
まだ限界まで確認ができていないが、かなりの荷物を収納できる事がわかった。
「早く内政を安定させて中央に向かわなければな」
すでに、新聖王が誕生した事は諸外国に使者を送っている。表向きはおめでとうの様な文章の物が多かったが、すでに中央の国々は軍を集めていると報告が上がっていた。
「この調子ではまだ数ヶ月掛かりそうだな………」
今までの不正な書類を見て、ため息を付きながらジャンヌは執務に取り組むのだった。




