神罰騎士団
神罰騎士団はこちらの姿を見つけると、慌てて陣形を整えた。
「クソッ!野蛮な平民の兵達め!この枢機卿であるワタシに対しての無礼、絶対に許さんぞ!」
豪華な装飾の施された馬に跨がる、達磨の様な体型のデーブイ枢機卿は悪態を付いた。
足留め部隊は、道沿いに穴を掘ったり、丸太で道を防いだり、ロープを張って馬を転ばせたりと嫌がらせをしまくったので、兵達も怒りに燃えていた。ボロボロなのは落とし穴にハマったり、落馬したりと怪我人や死傷者は少なかったが、身体中が泥だらけになっていたのである。
流石のデーブイ枢機卿でも隊列を整えるぐらいの事は出来た。
「隊列が整い次第、突撃を敢行する!急げ!」
「はっ!」
側にいた隊長に指示を出して整うまで少し待った。そこに伝令が届いた。
「申し上げます!神盾騎士団のバサラ団長が討たれました!」
「何ですと!!!?」
百戦錬磨の聖王国が誇る将軍が倒れただと!?
デーブイ枢機卿は驚き口を大きく開けてポカンッとしていた。
「デーブイ枢機卿閣下!いかが致しましょう?」
主力の神盾騎士団が破れた事で、予備軍である神罰騎士団のみで戦うのかと尋ねたのだ。
我に返ったデーブイはすぐに言い放った!
「無論、戦うに決まっている!神炎騎士団も無傷ではあるまい!この機を逃さず殲滅するのだ!!!」
言うことはまともに聞こえるのだが、もし、このまま逃げ帰れば、自分の立場が危うい事を危惧していたのだ。
「「「ワアァァァァァァアアアア!!!!!」」」
突然の雄叫びに何事だと叫んだ。
「何だ!何が起こった!?」
「大変です!神炎騎士団が突撃してきました!」
見ると、向こう側から砂煙を起こしながら、全力疾走で向かってきていた。
「とと、兎に角落ち着くのです!早く迎撃準備をしなさい!」
「申し上げます!まだ隊列が整っておりません!」
!?
前方を見ると、前の方がもたついて、隊列が完成していなかった。
「何をしているのですか!もうそのままでいい!槍を構え、敵に備えなさい!」
デーブイは怒りに任せて大声で言った。
神炎騎士団はと言うと───
「隊列が間に合わないとわかり、無理矢理迎撃の準備に入ったな。バカな指揮官だ。隙間があればそこから崩せる!」
「ガルム殿!スキルを頼む!」
「任せておけっ!」
神盾騎士団の時には温存していたS級スキルを使った。
ガルムがスキルを使うと、突撃の速度が更に上がった。
「野郎ども!狩り放題だ!一気に殲滅するぞっ!!!」
オオオォォォォ!!!!!
掛け声と共に突撃した。




