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祖父母を呪うリサ
でも…手鏡に喋りかけるのは中学1年の時にやめた。
いじめが酷く、引っ越したいと祖父母に懇願したが酷く叱られたその日の夜…。
私は環にお願いしてしまった。
「おじいちゃんとおばあちゃんはあたしが可愛くないし、邪魔なんだ…」
「なら、私が少し懲らしめてあげるよ」
「うん…そうして環」
次の日、祖父母は高熱を出した。
まったく布団から動けなくなった祖父母を初めはほっといたけど、弱りながら私に助けを求めて来て…結局ほっとけなくて。大変な思いをして看病した。
それから私は環にお願いしなくなった。
手鏡はタオルで包んで机の奥にしまい、そのまましばらくしたら忘れてしまった。