1000歳でも花の冠を被って喜ぶ人魚
青いランプの吊るされた軒先、貝殻のテーブルに並べられたガラス瓶に入った色とりどりの飲み物、水槽に泳ぐ魚介類。
人魚の街の商店街は華やかで活気に溢れていた。
「マーライズ様!」
「女王様!」
皆、マーライズが通ると頭を下げ、話しかけてくる。
「女王様、そちらのお方は?」
「昨日妾の娘になったリサじゃ。可愛いじゃろう?」
抱き寄せ、頭を撫でられて私はちょっと困ったように笑った。
「リサ様ですか。とても可愛らしい。
可愛いお姫様にはこれをあげますよ」
花屋さんが私の頭に花の冠を載せてくれた。
「ほら、もっと可愛らしくなりましたよ」
「そうじゃのぉ。とっても似合っているぞ」
「そ、そうかな…?」
一度花の冠を取って、よく見た後また付けてみる。
「とても可愛いぞ。主人、妾ももらおう」
言ってマーライズはお金を払うが、花屋はそれを受け取らず手で制する。
「女王様からお金は受け取れませんよ。いつも我らが安心して暮らせるのは女王様のおかげです」
「むぅ…そう言ってくれると妾も嬉しいのぉ。
リサ、妾の頭にも載せておくれ」
花屋からもらった花の冠を私に手渡す。
「はい、マー…お母様」
私はそれを受け取り、マーライズの頭に載せてあげた。
「似合うか?」
「うん!」
美しいマーライズが花の冠を被るととても可愛らしく見える。
「礼を言うぞ主人。
さて、次は工業地区に行くか」




