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仕方のない奴じゃ
マーライズはセルシアの去った方を睨み、溜め息を吐いた。
「あの……マーマンって?」
「それは城で話そう。ついて来い」
泳ぎ出したマーライズのスピードはかなり速く、私は一瞬で置いて行かれた。
「待って!そんなに速く…泳げない!」
元々運動が苦手な私は少し泳いだだけで体が辛くなる。
「仕方のない奴じゃ」
すぐに戻って来たマーライズは私を軽々と持ち上げ、泳ぎ出した。
「……」
マーライズの腕の中から人魚達の街並みを見つめる。
色とりどりの珊瑚や貝殻の家。市場もあり、店先には様々な海の幸が並んでいる。
「凄い…」
まるでファンタジーの世界。過ぎ行く景色をただただ惚れ惚れと見つめる。
メインストリートを抜けると大きな広場に出た。




