自分の祖母に殺されかける孫
「行っちゃった…」
私はセルシアが泳いで行った方向を見つめ呟いた。
「あいつはセルシア。マーマンの中でも一番強いヤツよ」
マーマン?あれがマーマンなんだ…人魚の男。
ガキンッ
セルシアが向かった方で金属のぶつかり合う音がする。
「セルシア!女王陛下には指一本触れさせぬ!」
怒声と金属のぶつかり合う音が増える。
「出てこいマーライズ!俺と一騎討ちをしろ!!」
あの美しいアルトの声が吠えた。家の中にいるのにビリビリと衝撃が伝わって来る。
「セルシアって…マーライズ様の命を狙ってるの?」
「そうよ。
でもマーライズ様は負けないわ。この海で一番強いお方ですから」
ドンッ
何かがぶつかるような大きな音が聞こえ、家の前に何かが飛んできた。
「セルシア?!」
胸から大量に青い血を流しながらセルシアはふらふらと体を起こす。
「くっ…退却だ!!」
剣を地面に突き刺し、体を支えながらセルシアは叫ぶ。
その時
「眩しっ…」
辺りを金色の光が包んだ。そして…太陽のように輝く人魚が現れた。
「セルシアよ、今日こそその首はねてやろう」
現れた金色の人魚は巨大な槍を構え、セルシアに向ける。
「……くっ…母さん……仇を討てなくてごめん……」
動く事が出来ないセルシアが呟いた言葉に私は




