ネットレビュー大賞を頂いた話
小説家になろうにおけるレビューは、作者へのラブレターにしばしば例えられる。
レビューは、作品を他の読者への紹介するためのものだが、実のところは作者を喜ばせるために存在している。
「レビューが書かれました」と通知が来ると、作者に次回作の執筆を始めさせるくらいの威力がある。
さて、そんなレビューなのだが、『ネットレビュー大賞』という企画があったのはご存知だろうか。
クラウドゲート様主催で、良いレビューに賞をということで、賞金まで用意された企画である。
(クラウドゲート様は、ネット小説大賞を企画されているので有名であるだろう)
しかしこの企画は、殆どの「小説家になろう」の利用者に知られていなかったと思われる。
他の方が言及していたが、エントリー人数は殆どなかったらしい。
この企画、レビューを書くだけで誰でも応募することができた。
応募も簡単であり、レビューに「ネットレビュー大賞応募レビュー」とつけるだけでよかった。
この応募方法が、なろうの狭い界隈で賛否両論をうんだが、それは重要なことではない。
なぜなら企画運営は、「簡単に」「誰でも」「気楽に」応募できるように上記の方法を取ったと推測されるからだ。後に賛否両論の議論を運営が受け、わざわざ応募フォームを作り、別の応募方法を作ったことからも明らかである。
さて、私がこの『ネットレビュー大賞』を知るキッカケになった出来事だが、私が投稿した短編小説にレビューがついた際に、この『ネットレビュー大賞のタグ』がついていた。
何だろうと調べてみると、そのような企画があったことを知った。
ぶっちゃけ、それがなければ私はその企画を知ることはなかった。『ネットレビュー大賞』について広告等はされていなかったように思う。
そして、気に入った短編小説「花との語らい」をレビューしたのだ。私はこの作品を痛く気に入り、丁度レビュー大賞を知っていたので、折角だから応募しておいた。
私が応募したレビューは一つだけだ。それに、私は素直な気持ちを書いたもので、大賞を取ろうなんて何一つ思っていなかった。軽い気持ちだったのだ。
それから半年後、私の読者様より、『ネットレビュー大賞』に選ばれていることを教えてもらった。
そう、私は応募したことすら忘れていた。何のことだろうと、最初は良く分からなかったが、よく考えれば応募していたことを思い出した。
さて、ここで重要なことがある。このレビュー大賞には賞金が支払われたことだ。図書券一万円分である。大賞でなくても五千円もらえた。なお大賞発表後の後日、クラウドゲート様よりメッセージを頂き、丁寧に対応をして頂いた。企画後の運営の対応は「企画の信頼度」として重要だと思うので、それは明記しておこうと思う。
そして一つの疑問点がある。このレビュー大賞は、運営会社にとっては目に見える利益を産まない。レビュー作品は書籍化されることもないし、お金にもならない。レビューの利用権等についても言及していない。
ならばなぜ、この『ネットレビュー大賞』が企画されたのだろうか。
これは読者のための企画であることは明確だ。
なぜなら、レビューは読者が書くものだからだ。
「小説家になろう」でレビューを書くだけで、ネットレビュー大賞と賞金をもらえるチャンスがあったのだ。応募方法も簡単で、レビューも200文字程書くだけでよい。ネット小説大賞よりもとても敷居が低い。
よって小説家になろうを利用している読者へのサービス企画であったことは間違いない。
そういうわけであるから、私が推測するに、企画したクラウドゲート様は、読者にもっとレビューを書いてほしかったのだ。小説家になろうの利用者に、気軽にレビューを書けるキッカケとして、この企画を提案したのではないだろうか。レビューが書いたことがない人でも、一度書いてしまえば、他の作品のレビューも書くようになるだろう。
そして冒頭のレビューは作者が喜ぶ話へとつながる。
レビュー活動が活性化すれば、多くの作者の刺激となり、面白い作品が生まれる下地となることだろう。小説家になろうは活発化し、読者はより面白い作品を読むことができる。
そういうわけで、レビューが活発化することは、とても喜ばしいことである。
だから皆も、レビューを書こう!(唐突な提案)
楽しいよ!
クラウドゲート様、次回の企画もよろしくお願いします。
小説家になろうの利用者にお得な企画であった……