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アフターオブライフ  作者: HIVE
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第一章 5 『2つの世界』

家に帰って来たときにはもうロイフが夕食の準備に入っていた。

ひなさんの相手をするのにロイフが必要ではないと察した俺はロイフにお使いを任せていた。

・この辺りの地図、情報の収集

・この世界の金の回り方

・ジェネレートについて

情報収集の費用も何もないから大して集まるとは思っていないが手元に何もない状態からこの世界のお金を手にする方法がないか探さなければならない。

1つは稼ぐ方法は思いついているのだが価格がどれほどのものかもわからないため本当にキツくなったときにまで蓋を閉めておくことにした。


『情報、何か集まったか?』

『ジェネレートの基本原理それに、地図は手に入れることができました。』


なかなか1番欲しいものは手に入りにくいらしい


『地図が入手できて経済に関しては何もないわけか…』

『ええ、本屋はあったのですが図書館が見当たりませんので図書館を探す以外には購入するくらいかと。』


『ちなみに、経済の本はいくらくらいが相場なんだ?』


『ジャンルによって金額が大きく違います。経済は安いものでも340アーツでしたね』


アーツの価格は円のだいたい3.7倍になるから1,200円超え。普通の値段だ。

古本屋でも見つければもっとたやすく手に入りそうだ。

『ありがとうロイフ、明日は図書館探しと本屋に向かうことにしよう』


『了解ですがお金はどうするんですか?』

『それは問題ないと思う、たぶん』


今の所有物はこの家とあるだけの食料と他にはモノとしてはいくらかないわけではない。サバイバルな生活が送れるような立地でもないし、ひなさんのすねをかじっていてもこの先がないわけで。

とりあえず職につくか何かを生産しなければならない。


本当に何もないところから生活を始めなければならないのにすこし違和感を感じているが解決の方法も見当たらない。


とりあえず今日はもう暗いし寝る他ない、一度冷蔵庫の中を見てあと4日は食料が持つことを確認し寝床につく。


『おやすみ、ロイフ』


『おやすみなさい』


ーーーーーーーーーー


体が重い。なぜだ、昨日は大して体力をごっそり持っていかれたわけでもない。

急にひなさんと付き合うことになった以外さして特別な日でもなかったはずだ。


『意識が復活しました!』

意識?復活……そんな言葉はあの世界でしか聞いていないはず。


『落ち着いてください。脈拍が7分も止まっていたらので脳にも影響があるんです。安静にしててください。』


声が出せない。寝床から起き上がってロイフに話すことがあったのだ。


『……イフ......』

少しずつ体が起き上がるが縛られている感覚が頭と腕にある、目を開かなければ…


白い、輝いて何も見えない……しばらくすると人の影が薄くぼやけて見える…ロイフではないのは確か男だ…白衣、科学者なのか?

いや違う。これは現実の担当医だった医者である、俺は生き返ったと?

いやだ、こんな苦しい世界、死んだも同然の現実に生きる価値もない。アフターライフにはひなさんとロイフがいる…


『…ろしてくれ』

『………!

ドクター、喋ってます!』


『殺してくれ…』


『ナース!モルヒネを!…………』



まって、殺してくれ………

また眠く…



ーーーーーーーーーー


………

小鳥のさえずりが聞こえる。病室にはあとは届かなかったはずだ。

朝であるのは確かだから起きないと…

体が軽い、香ばしい匂いもする。

ロイフの朝食か…?ならば行かねば…


バタンッ…痛って…ベットから落ちた。

そのままの勢いでリビングに向かう


『ロイフ!』


『あ、おはようございますー』

『朝食ならちょっと待っ…』

思わずロイフに抱きついてしまったが嫌がられることもなく優しく抱き返してくれる…


『どうしたんですか…?』

温もりに浸ってしまったが食事の匂いで我に帰った

『……急にごめん、詳しくは話すからとりあえずご飯にしよう』


ロイフはすこし心配なのか正面に座ってから俺を見つめ、かぶりを振る。


『ゆうべ何かあったんですか?』


『…うん…俺、現実世界で死んでこっちに来たはずになってると思うんだけど、まだ現実世界で体がギリギリ生きてるみたいでさ、向こうに少しだけ飛ばされたんだ。』


『……そんなことが…』

『うん、脈が7分止まったって聞こえたから脳は完璧に一度停止してるんだ。でもギリギリ生き返った。方法はわからないけどまだ俺の体は向こうで生きてる。それは感じるんだ、たけど...』


『だけど向こうで生きてるよりここの方がずっといい?』

『うん、そのとおり。向こうでは死んだも同然の体だし、ここにはロイフもひなさんもいる』


『大丈夫ですよ。安心してください、向こうに生き返ることはできても向こうで命が尽きれば必ずこっちに戻れますから』


『でも、向こうで生き返る理由が…』

ロイフ慈愛に満ちた顔で抱きしめてくる


『深く考えても仕方ないですよ、なにか詳しい人が見つかるまでゆっくり考えましょう、私が側にいますから……きっと大丈夫』


『…ありがとう、ロイフ』

『さっ、朝食が冷めてしまいますよ、召し上がってください』


言われるがまま朝食を食べたがなかなか喉を通らなかった。

ひなさんと付き合ったばかりなのにロイフ回ですね、はい。ロイフは少しずつAIっぽさが抜けて行きます。彼女はディープラーニング以上のものが備わって…

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