第一章 4 『物質生成の法則』
前回は少し短めの一幕。時間も空いてしまったので反省気味ですヽ(´o`;
基本二千字超えを目安に書いて行きます。
『はーぁい』
ひなさんの声が玄関まで届くと同時にガチャリッ
扉が開く。
落ち着いた洋風チックな家から出てくる女性は目を見開き慌てはためくが開けてしまったのが最後。寝間着姿の家の主は言葉が詰まっているようだった。
『こんにちは、というよりおはようひなさん。』
『こんにちは。』と横からロイフの落ち着いた声。
『突然来て悪いんだけど、この辺りを案内してほ…………』
しいんだ…という声が途切れた要因となるものはひなさんの格好がさっき述べたものより過度に目のやり場を失うものであることに後々になって自分が意識したからだ
………………体感3分の静寂のち、
『ごめん!ちょっと待っててッ』
玄関扉を開けっぱなしにしてとんぼ返りして行くのを見届け、落ち着いたところでさっきから余裕綽々のロイフが目にとまる。
『入って行ったらやばいかな?』
………………!
『えっ、入る気なんですか?』
というAIにしては真新しい一面を見せたロイフは反応に遅れていた。
ま、ここで入ってもひなさんが慌てるのが見たいという衝動に駆られてるだけなんだよなぁ
ーーそろそろハマり始めて来ているのも否めないがーー
ひなさんは二階に向かったようで他の部屋は空いていなく、他の人の気配もない。
着替えているであろうひなさんに猶予を与えるついでに気配を消してゆっくりと階段を上がる。
ロイフまで気配を消して登ってくるのでびっくりして息が詰まったが気づかれていないらしい。
『ん〜………にしよ……?』
ひなさんの声が漏れている方を見るとまださっきの格好のひなさんがドアの半開きしたところからチラリズムしている。
『これにしよっ…』と上機嫌なひなさん。
決められた服はきっと似合うであろう白髪ベースのワンピース。
おぉ、デート服じゃないのか?と突っ込むや否やすでににギリギリの服を脱ぎ始め、下着一枚になろうかならないか……
『ドンッ』
『え?』
『……あ』
……バタン。
幻とも言える瞬間は突然修羅場を招いた。
振り返るとロイフは横を向き、肩がプルプルしている。
ぜってー楽しんでるだろ…
とりあえず玄関に戻ろう。ドアの前でひなさんと会ったら張り倒されそうだし…
『お待たせ…』
恥じらいを醸し出しながらもさっきのことに触れない。
ならばなかったことにしよう。
『んじゃ軽く主街区を案内して欲しいなっていうかお願いします。』
『……ふぅ、いいわよ。私お昼食べてないからとりあえず何か食べに行くわよ。』
『わかった。でも俺はこの世界のお金とか持ってないぞ。どうしたらいいんだ?』
『私が奢ってあげるわよ最初くらい』
もうこれで俺はひなさんに頭上がらねぇよ
『ありがとう。恩に着るよ』
着いたのは喫茶店。ランチタイムだ。
『うーん、私はこれね。健永くん決まった?』
『んじゃ俺もそれにしよ、あとせっかくだからコーヒーも貰おうかな』
『ああ、コーヒーならそれについてるわよ』
と言って出て来たのはコーヒーとフレンチトーストと小倉トースト。高カロリーだ。
コーヒーを飲み苦味の深みが広がろうとした瞬間
『さっきのなかったことにしてないわよね?』
ゴフッ、
コーヒーを吹きそうになったところをギリギリのところで耐えてひなさんの表情を…
『こうなってしまったからには責任取ってくれるんでしょうね?』
ガハッ、
飲み込んだはずのコーヒーが肺に少し入った。
『責任って結婚のことか?………マジ?』
『け、結婚なんて考えてないわよ!もうっ』
『んじゃ、なにで責任とるんだ?なんでもいいぞ、奢ってもらってもいるわけだし。』
……『私をあなたの彼女にしなさいっ…』
おぉ、マジだったわ…
『うん、いいよ』
正直断る理由がない、それに人としても好きなタイプなのはわかっていた。
『ほんとに?』
『あぁ、いいって言ったよ』
コーヒーを一口飲んで落ち着いたひなさんは何か込み上げるものがあるのか目がキラキラしてる。
『話変わるんだけど、なんで寝巻きだったんだ?』
『それはね、朝にジェネレートしたでしょ。それの反動よ』
ジェネレートとは物質生成のことであるのは間違いないが、俺も指輪を作ったはずなのに全く眠くなっていない。
『俺は疲れた気はしないけど個人差があるのか』
『うん、それに私は皿とサンドウィッチ。無機物はそんなに力入らないのよ、サンドウィッチは美味しくしようとしたらもっと疲れるのよ』
なるほどわかって来た。このフレンチトーストと小倉トーストのカロリーはジェネレートに使われた糖質確保だったのか。
『ひなさん、次はどこに行くの?』
『ん〜映画とかいいわね…』
完全にデートに浸ってるよこの人…
まだこの世界がわかってない俺としてはあの世界になかったものを見て見たいのだがそれがなぜかまだ見当たらない。
『ねぇ、聞いてる?』
『え、ごめんなんだっけ?』
『映画のジャンルよ、何がいいかな?』
『ひなにまかせるよ』
機嫌をそこねるだろう回答をして見たが、
『……っ、』
『わかった、じゃあファンタジーにしましょ』
それは回避されたらしい。
そしてその日は他に発見もなく家に着いた。
なんか無理やり終わらせた感が否めないよね〜。
まさしくその通り。次の一幕との境目がなくなっていたことに気づいたので映画後のあれこれすっ飛ばしてしまうことにしました。まだまだひなさんとはゆっくり距離を縮めて行くのが書けるといいな…