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斎藤靖の冒険  作者: ジョンジョンデップ
1/1

異世界の歩き方

◼︎斎藤家葬式◼︎




昨日、じいちゃんが死んだ。


特に病気も無かったので、みんなびっくりしたけど、90歳という歳も歳だし、昔程、じいちゃんと会わなくなった僕は死んだんだってなぐらいなもので、特に悲しいという感情は出てこなかった。


そのあとには親戚一同集まっての宴会だった。


僕は親父に連れられて一通り挨拶してから


最後に来たのが5〜6年前だったので、爺ちゃんの家を色々とみて回った。


じいちゃんの部屋の押し入れにふと目をやると小さい時にあそんだオモチャや古い写真が見えたので、懐かしい思い出物があるかもと思い色々と物色してみた。


すると奥の方から一つの古いメモ帳みたいなものを見つけた。


『みたいなもの』とつけたのは通常のページ数では間に合わず何枚も違う紙が継ぎ足されていたからだ。


『おーい、ばあちゃーん!』


『はーい』


『なんかタンスからじいちゃんの日記?メモ帳みたいなのがでてきたよー』


『あー昔おじいちゃんが事故った後に少しだけおかしかった時に書いていた日記だとおもうわよ!』


『ちょっと読むよ〜』


その古い日記の1ページをめくってみた。


※※斎藤靖物語※※

2015年(約50年前)


斎藤靖40歳


『はい。斎藤でございます。いつもお世話様です。あーその件ですよね。明日の昼までにはお届け出来ると思いますので、よろしくお願いいたします。あーあれですよね。かしこまりました。そちらも合わせてご用意させていただきます。いつもありがとうございます!』


『もしもし、加奈子か?おれだけど。大丈夫?今日の最終のお客さんが7時からになっちゃったから直帰するけど、帰りは深夜回りそう。ご飯は適当にたべて帰るわ』


おれは斎藤靖。

40歳10年前に結婚した加奈子との間には4人の子供がいる。


子供が2人目まではバリバリの大きい組織で働いていていつかは独立して大儲けなんて考えていたけど、3人目と4人目が双子だった事もあり、少し時間の取れる別の仕事に転職した。


今は毎日自社製品のチェックと営業をする仕事で、毎日くたくただけど以前に比べると帰宅も早く、たまにこういった出張もあるから概ね気に入ってはいる。稼ぎが減ったのは時々チクリと言われるけどまぁローンも通ったんだし大丈夫だと思う。



そして、この日の最後のお客様の製品の納品&チェックが終わってからの帰り道僕は事故っようだ。


前方の対向車トラックがなんか変だなと思ったら、海の中へ車ごと放り出された。


意識はあったんだけど、身体が動かないでも、絶対にここでは死ねないって思ったんだ。だってまだ子供達が育ってないし、ふざけんじゃねぇって思ったんだ。


そしたらなにかに引っ張られて気がつけば赤い土の上に放り出された。


死んだのか?なんなんだ?


訳がわからないままあたりを見渡すとうっすらと霧がかって周りがよく見えない僕は良くわからずとりあえず歩いてみた。

幸い打ち身ぐらいの痛みが腕にあるくらいで身体には異常がなさそうだった。

スーツは濡れたままだったので、少し寒かったが、霧がかっていてよくわからないが、これから日が登ることは間違いなさそうだ。


そして、しばらく歩くと


『ギャオー』


急に大きな声が全体的に響き渡り、そして、とても大きな地響きがなりわたった。


そして、次に霧の中から現れたのは動物園でみる象の3倍はあろうかと思う片面に目が10個ぐらいある大きな象のような物が現れた。


そんな大きな象がなにかに追われているようで、僕には一目もふらず走り去って行ったそのあと、霧の中から更に大きいであろう飛行物体が現れた。あれは多分ドラゴンだと思う。


その後呆然とした。理解するのに本当に長くの時間がかかった。


一体ぼくは何処にいるんだ。

やっぱり僕は死んだ。






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