プロローグ1
初めての作品なのでよろしくお願いします。
主人公の口調がおかしかったので訂正しました。
「ここは良い土地です。ここなら誰にも邪魔されずに育てられますね。」
そう言って目の前の光景を見上げながら言った。彼女の目の前にはとてつもなく大きな森が広がっていた。
彼女、エイシャ・ブロードバンドは後ろにいるたくさんの子供たちを見て言った。
「さあ、今日から私達はこの森で暮らしますよ。」
そう言うと赤い髪の活発そうな男の子、ロイが叫んだ。
「院長先生、こんなとこ住めるわけないぜ!他の場所にしよーぜ!」
「いいえ、変えません。一度決めたことを破っては女が廃ります。」
「でもさー、こんな場所じゃあ、院長先生はともかく、俺らは無理だって!」
「確かにそうですね。」
そう言うとエイシャは顎に手を当てて考え始めた。
五分ほど考えこんだ後、
「なら、あなたたちを鍛え上げて強くすれば良いですね。すみませんが反対意見は無しです。」
と、いきなり断言した。
これにはさすがの子供たちも絶句している。
それを満足そうに見てからエイシャは言った。
「まずは拠点を作らなくてはいけないですね
。ですがさすがに森の外ではだめですしね、森の中につくりましょう。」
そう言うとエイシャはずかずかと森の中へと入って行き、少し遅れて子供たちもそれに続いて入って行く。
森に入ってしばらくすると、3メル(1メルは1メートル、1キルメルが1キロメートル)程度の黒い狼が七頭もの数で彼らを包囲し始めているのにエイシャが気づくと子供たちに
「一ヶ所に集まりなさい。グラムの群れが私達を囲んでいます。」
すると色素の薄い髪の色をした女の子、エルフィが
「ふぁい!?グラムってあのグラムですか〜無理ですよ〜にげましょうよ〜。かないっこ有りませんよ〜」
しかしエイシャはエルフィの悲鳴交じりの提案に対して優しい声音でのたまった。
「大丈夫!もう終わったから。」
そう、エルフィが提案している間に彼女はグラムの群れを倒していた。
ちなみに、グラム七頭はA+相当の敵であり、本来はAランクパーティーが入念に準備したうえで30分程かけて倒す敵である。
それを見たロイやエルフィたち子供が(院長先生って何者?)と思っても仕方がないだろう。
そんな事を子供に思われているとは夢にも思わず、エイシャは森の中をずんずん進んで行く。そして進むにつれて現れる魔物の強さは上がっていく。
順番に出していくと、グラムの次にブラッディハイオーガ、カイザーオークの軍団約3000頭の中を突っ切ったりしていく。(ランクはA+、S−、S+です。)
「なあ院長先生、この森でかすぎないか?」
そうロイが言うと、すかさずエルフィが
「そうだよ〜もう5日も移動しているよ〜院長先生〜」
「そうですね、目的地までもう少しなのですが。それでは結界をはっておきますので、1日待っていて下さい。」
そう言うとエイシャは一人で進んで行ってしまった。残された子供たちは、
「うっし、それじゃあ飯の支度すんぞー」
とロイを中心にてきぱきと用意していく。
もともと親に捨てられて子供たちだけ
で生きていたし、エイシャの非常識さで今までの常識を壊されていたので、すごく平然としていた。
一方先に行ったエイシャはとてつもなく強大な敵と相対していた。
その相手とはSSSランクの地龍帝である。
『強大なる力を持った小さき者よ、何ようかな?』
そのただの一般人ならば声だけで死んでしまいそうなほどのものを受けてもエイシャは
「簡単な事ですよ、あなたを降してこの《原初の森林》を手に入れるためです。」
『フハハハハ!面白い事を言うな小さき者よ、ならばその身をもって成し遂げてみよ!』
「それこそ私が望むところです!」
そして誰にも知られることのない闘いが始まった。
【エイシャside】
(私の全力の一撃で一発で決めるしか勝機は無いですね。)
まず全力で相手の右上へ行くように踏み込む。
すると相手の能力[地形操作]によって、あたかも意思があるかのように地面が隆起し竜の形をとって追いかけてくる。
エイシャはそれをいなし、かわし、砕いてさばいていく。
そして少しずつ相手の懐へと近付いていく。
しかし相手はまるで動かない。
おかげで楽々と懐へ入ったエイシャは戦闘が始まってからずっとためていた魔力を解放しエイシャの能力[物質創造]により造り出したパイルバンカー(強化済み)で脇腹をぶち抜いた。
【エイシャside】
「どうですか、私の全力は?」
エイシャは地龍帝に問いかけた。
『良かろう、この地は今よりお主のものだ。』
そう言うと、龍はどこかへと潜っていった。
「ふう、意外と早く終わりました。子供たちのもとへ帰りますか。」
そう呟くとエイシャは子供たちのところへと戻って行った。
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