第四話 あの世の法廷2
アキラは喜び歓喜したがフトあることを思い出した。
「でも、今オレの体には比嘉が入ってる訳だがどうやって追い出すんだ?」
「う、う〜ん。そうだな〜今コッチも色々忙しくてな、派遣できる奴がいないんだ」
「え、じゃあどうすれば・・」
しばらく全員で考えたのち
「こうゆうのはどうですかな」
「ん?なんだサイフォ、言ってみろ」
「え〜聞くところによるとアキラ殿を襲った比嘉一馬は何らかの方法で執行部の武器を手に入れ、その力により魂を入れ替えた。さらに我々には今派遣できる者がいない。ならばアキラ殿が直々に執行部の武器を使い、直接比嘉一馬を討ち取ればよいのでは?」
「なるほど〜」
「いや、なるほど〜 じゃないですよ!そんなの無理に決まってるじゃないですか!」
「いやいや結構いけると思うぞ。どれでも好きな武器を持ってっていいからそうしろ!」
「でも・・」
「そうと決まったら善は急げだ。サイフォ早速、武具整備士に連絡をとれ」
「は!」
「では、行ってこいアキラ!」
パチン!
ラディアが指を鳴らすとアキラの体はフワッと中に浮き、もの凄い勢いで飛ばされていった。
〜数分後〜
ドガァーン!!!
アキラは勢いよく積まれていた荷物の山に突っ込んだ。
「痛った〜 もっと加減しろよな! まったくよ」
アキラが服を叩きながら起き上がり、辺りを見渡すとそこはまるで洞窟のような場所で天井は高く幾つもの洞窟が他にも伸びていた。
「あんたがアキラさんかい?」
声のする方に顔を向けると、一人の男が立っていた。
「あんたは?」
「お初にお目にかかる。俺は武具整備士の苧喜惣次郎だ。以後よろしく」
「あぁ、よろしく」
「早速だがコッチに来てくれ」
苧喜は手で軽く振り向きざまに手招きすると洞窟の一本に一人でスタスタと入って行った。
「おい、待ってくれよ!」
「早くしろ」
アキラは苧喜を追い掛けて洞窟の奥へと進んで行った。