第7話:練習試合。中編
シュッ! …パシッ!
シュッ! …パシッ!
キャッチボールを始めて約5分。
結構肩が温まってきた。
そろそろキャッチボールを切り上げて、ブルペンでピッチングをしに行こうかな。
シュッ! …パシッ!
俺はボールを受け捕ると、そのまま喜名森に話しかけた。
「よーし。喜名森、そろそろ終わっかー」
「えぇ! マジっスか? もうちょっとやりましょうよ〜肩温まってきて、これからってとこじゃないですか〜。…あ! もしかしてアレですか? 俺が嫌いなんですか?」
…いやぁ〜…喜名森の気持ちも分からないでもない。
たぶん俺だったら、嫌がろうがなんだろうが、無理矢理やらせると思う。
だがしかし、喜名森の守備位置はショート。
キャッチャーじゃない喜名森には、俺の球を捕るにはちょっと危ないだろう。
「よーく聞け、喜名森。俺は別にお前が嫌いなわけじゃない。つーか、嫌いなら最初からお前とやらねぇよ」
「えっ? じゃあなんなんスか?」
「肩温まってきたから、ブルペン行こうかと思ってよ。ほら、お前ショートだから、全力投球したら危ねぇだろ? やっとレギュラー入りしたんだしよ」
「あ〜なんだぁ。そんなこと気にしなくていいですよ! 俺、中学んときキャッチャーやってましたし。今だってショートやってますけど、バッティングセンターとかでキャッチの練習してますから、たぶん大丈夫ですよ」
ま、マジかよコイツ…! 前キャッチャーやってやがったのかよ! ふっ…それなら話ははえぇぜ!
「おっしゃ! 喜名森! キャッチャーミット持ってこい! ブルペン行くぞ!」
「は、はい!」
そして俺達は、急いでブルペンへと向かった。
どうも、今回も『野球バカ』を読んで下さってありがとうございます!
なんか短いですが、もう、バシバシ書いていくんで、これからもよろしくお願いします!
また次回も読んでいただけると光栄です。
それでは、リリィでしたー