プロローグ
えっと……完全なノリです!
全然ラブラブしないかもしれませんし、コメコメ(?)しないかもしれません!
全て勢いで書いてしまおうと思っています!
どうか最後まで読んでいただけたら幸いです。
「もっと速い球が投げたい!」
一人の少年は叫んだ。世界中のほとんどの野球少年が思っていることだろう。でも彼は少し違った。
「俺、絶対プロになりたいんだ!ドラフト1位で指名されて!んでもって日本制覇して、メジャーに行くんだ!」
誰でも一度は持ってしまう無謀な夢である。そんな無謀な夢を父親に熱く!そして力強く少年は言った。
「でけぇ夢だな!目標を持つことはいいことだぞ!でもなぁ…」
そう、
「でも…」
である。きっと誰もがそう言うだろう。彼の父親も
「でも…」
と言ってしまった。そんな無謀な挑戦者の名前は早川和也…ここまではいい。でも…早川少年は高校2年生である…こんな無謀な夢をみるのは、一般的に小学生〜中学生までだろう。
だが、例外もある。幼い頃から野球が好きで、センスもあり、やる気もあり、プロになる為に毎日練習してるような努力家なら、まだ
「頑張って!」
とか
「お前ならなれるって!」
とか言ってあげれるだろう。でも…彼はズバ抜けて問題外!高校から野球を始め、
「俺ピッチャーしたいんだ!甲子園いきたいんだ!だからピッチャーやらせて!」
などと言いながら野球部に飛込んできた大馬鹿者である!そんな早川少年を野球部の監督とチームメイトは迎え入れた。何故そんな無謀な挑戦者を迎え入れたかというと、
「ちょうどピッチャーがいなかったんだよ!ナイスタイミング!」
と監督…
「人数が少なかったから大歓迎だ!」
とチームメイトが歓迎した…本当にいいのだろうか…?
そして1年とちょっと過ぎた今、早川少年は高校2年生の後半、もう3年生になろうとしていた。そして重大な悩みを抱えている。
「球を速くするにはどうすればいい!?」
そう、速球を上げたい!という悩み…彼の体はかなり鍛えられているにも関わらず、速球がMAX110km/hなのだ!それは不満もあるだろう。
その悩みを聞いているのは父親の早川和幸で、高校時代にピッチャーとして甲子園のマウンドに上がったこともあるくらいすごい父親である。
「…お前の球は軽い。しかも、球にちゃんと体重を乗せきれてないんだ。だから遅いんだよ。まぁ…腕力だけで110でるのはすごいと思うけどなぁ〜!流石!俺の息子〜!!」
「体重?体重を球に乗せるにはどうすれば?いったいどうすればいいんでしょうか!?父上!!」
「よし!俺に着いてこい!!」
立ち上がり何処かへ向かう我等が父上和幸…家の庭に出て和也にグローブを渡す和幸。
「これからキャッチボールするぞ!」
キャッチボールを要求する和幸
「はぁ?何でー!?俺は球が速くなりたいの!キャッチボールを親父としたいんじゃいの!わかる?」
そしてキャッチボールを断る和也
「ん?お前球速くしたいんじゃないの?」
「したいに決まってるだろ!!」
「じゃあキャッチボールだろ?」
「だから何でそうなるんだよ!?」
「何でって…肩暖めないと投げにくいだろ?」
「そうなんだ〜!すげぇ!俺そんなの知らなかったよ!流石俺の親父!」
「…馬鹿か?お前はピッチャーやってんだろ?肩慣らさずに全力で投げんのか?お前は?」
「おう!当たり前だろ?速く投げないと打たれちゃうじゃん!俺」
「…お前…肩壊したいのか?」
「え?そんなわけないだろ!馬鹿だなぁ!なに言ってんだ親父!」
「…肩…痛くないか?」
「あ?あぁ…あんまり痛くはないけど」
「…ならいいんだ」
「それより早くキャッチボールしようや!俺、早く投げたくてウズウズしてんだ!!」
「あぁ…悪い!じゃあやるか!」
そしてキャッチボールが始まった。最初の方は基本的な体重移動から、キャッチボールのやり方、ボールの基本の握り方までみっちり教えられた。
そして………
「うぉらぁあ!!!」
ビュッ!シュルルルルーーー…ズバーン!
「おぉ!いいねいいね!キテるよ!今の球はキテるよ!流石俺の息子だ!」
「へん!ったりめぇだろ〜!俺センスあるもん!天才だよ!天才!!」
「調子乗るな!…まぁ、体重移動を練習して、球に体重を乗せただけでこれほど速くなるとは思わんかったよ!若干コントロールに問題ありだがな!」
「う…うっせぇ!これから良くすんだよ!見てろ!十中八九狙ったとこにいくようにしてやっかんな!」
「はいはい。分かりました。…さてと……」
「お、おい!どこ行くんだよ?もうちょっと教えてくれよ!」
グローブを着けたまま家の中へ向かう和幸。
「お前、今自分の投げる球が何キロでっか知りてえだろ?」
「おう!」
「分かった。ちょっと待ってろ!」
そのまま家の中へ入って行った和幸。
5分後出てきたときに右手に持っていたのは
「親父…それ、もしかして…」
「ん?スピードガン。昔俺が買ったやつ。」
…持っていたのはスピードガンだった!
「早速だが…一回だけ、自分の最高の球を投げてみろ。測ってやる!」
「うおぉ!すっげ〜!マジで感動!目標はとりあえず130で!…いくぞ?」
「いつでもどうぞ。」
「うおぉぉぉおぉお!!いっけぇぇぇぇえ!!!」
ビュッ!!ギュルル!シュオオォー!!…ズバーン!!!
「どうだった?どうだった!?」
「……今のが全力か?」
「あたりめぇだろ!おい!何キロ!?何キロ!?」
「……146…故障じゃないよな?」
なんと146km/h!!体重移動をして体重を乗せただけでこれほど速くなるのだろうか!?
「驚いたな…でも見たところ力んでるし、腕のしなりが弱い。体重移動も、もうちょっと上手くてきるだろ?こりゃもっと速くなるわ…」
「マジで!?夏までに間に合うかな?打たれないかな?」
「いや、打たれないかは分からん…もっとキレを磨いて、コントロールを上げればあるいは…」
「うは!俺やべぇ!俺やべぇ!俺もっと投げ込むわ!見とれよ親父!次の目標は、150だからな!!」
「分かった分かった…ちゃんとキレも磨けよ〜!」
「え?どうやって?」
「自分で調べろ!」
「ケチ〜!」
「はいはいケチで結構」
その日、和也はずっと投げ続けていた……
最後まで読んで下さってありがとうございます!
できれば完結まで、すえなが〜くお付き合いしていただけたら嬉しいです。