第二章 第50話 ──影──
第二章 50話 ──影──
■ 喫茶店「ルミエール」・閉店後
ミリアがカップを片付けていると、
店の外の空気が“変わった”。
ミリア
(……来ましたか。)
ゆうと
「ミリアさん? どうしたの?」
ミリアは振り返り、
ゆうと達を見つめた。
ミリア
「……あなたたち、
今日は“帰れません”。」
玲奈
「え……?」
ミリア
「外に……
“普通ではない人間”が来ています。」
玲奈の顔が強張る。
玲奈
「……あの気配……
御門家の……“人”だよ。」
紗月
「御門家って……玲奈ちゃんの家の……?」
玲奈
「うん……
でも、あれは……“護衛”じゃない。
もっと……鋭い。」
ミリア
「……なるほど。
あなたの家の“裏の戦力”というわけですね。」
玲奈
「う、裏……?」
ミリア
「名前は知りません。
でも――
“影の仕事”をする人間の気配です。」
悠斗
「影の……仕事……?」
ミリア
「あなたを“確保”しに来ています、悠斗さん。」
悠斗
「俺を……?」
ミリア
「ええ。
深層に触れた者を、
彼らは放っておけない。」
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■ 店の外
黒い装束の男が、
結界の縁にそっと触れた。
カゲロウ
「……結界か。
だが、敵意はないようだ。」
男は結界を破らず、
あえて扉へ向かう。
カゲロウ
「深層接触者に無用な恐怖を与える必要はない。」
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■ 店内
カラン。
扉のベルが鳴る。
ミリアは目を細めた。
ミリア
「……あえて扉から来るなんて。
礼儀正しいですね。」
黒い装束の男が静かに入ってくる。
カゲロウ
「敵意はない。
だから正面から来た。」
悠斗
「……俺を、連れて行く気か?」
カゲロウ
「深層接触者――悠斗。
我々と来てもらう。」
ミリアが一歩前へ出る。
ミリア
「名前は知りませんが……
あなたが“危険な人間”だということだけはわかります。」
カゲロウ
「……ほう。
気配だけでそこまで察するとは。」
ミリア
「悠斗さんは渡しません。」
カゲロウ
「拒否権はない。」
ミリア
「“私の前では”あります。」
カゲロウ
「……戦う気か?」
ミリア
「必要なら。」
カゲロウ
「ならば――試させてもらおう。」
影衛隊長が静かに構えを取った瞬間、
店内の空気が凍りついた。
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