思惑と洞窟と
「蝶・・・。」
「そう・・・。綺麗な蝶だった・・・。」
「凄く綺麗だったよ。お兄さん。」
「フ~ン。」
僕は、少し照れながら、その事を考える。
「・・・。お前。少し赤くなっていないか?え?お兄さん!」
「・・・。いちいち言わんでよい。」
一気に冷めた。
まぁ冷静になったというべきか・・・。
「コホン。と言う事は、また巻物が落ちてるとかじゃない?」
僕は周りを探すが、それらしいものはない。
「そう言えば、アイツら何か話していたな。」
「アイツらって、盗賊の・・・。」
「ウム。何かを捕らえただの、高く売るだの、言っていたな?そうだな、ククリ?」
「うん。それを偶然聞いた私達に、あいつらが絡んできたの。」
「そうだったのか・・・。」
僕は何となく理解する。
「よし!ならば、さっきの検非違使の陣所に行こう。何かが分かるかもしれない。」
「・・・。」
僕達はすぐに、その場所へ向かった。
「やぁ!君たちは・・・。」
陣所に着くと、先程のオジサンがご機嫌で出てくる。
「大手柄だよ。アイツらは相当、アクドイ事をしていたみたいだね。此度の活躍で、我々に特別な御褒美が出たんだよ。有難うな・・・。」
「それはよかったです・・・。」
僕も笑顔で答える。
「それで、奴等のネグラは分かったのですか?」
「いいや。それは分からない。今後の課題だな。」
「そうですか・・・。」
「どうした。何かがっかりした顔だな・・・。」
「まぁ・・・。」
てががりは途絶えた。
「まぁ何か分かれば連絡を下さい!よろしくお願いします。」
「おっ、おう。」
僕たちは一旦、その場所から離れる。
「・・・タチバナ。何を考えている?」
「・・・コノハさん。」
「・・・お兄さん。」
「・・・。見たんです。蝶・・・。」
「蝶?」
「そう・・・。ククリを見つけ出した日に・・・。」
「フム。文字通り予兆なのか・・・。」
「ええ。間違いなく・・・。」
「・・・。僕は思うんです。僕達は大いなる意志によって、ここに集められた・・・って。」
「大いなる意志?」
「ククリちゃんには少し難しかったね。」
僕は優しく彼女の頭をなでる。
「ふむ。考え過ぎではないのか?どちらにせよ私は神だ。その意志とやらは神よりも上なのか?だったら私はその運命をも変えてやる!」
「まぁ貴女ならそういうと思っていましたよ・・・。」
僕は微笑む。
今は考えるのをやめよう・・・。
(・・・て・・・)
「ん?」
「どうした?タチバナ。」
気のせいか・・・。
(・・け・・・て・・・)
やはり、気のせいじゃない。
(た・・・す・・・け・・・て・・・)
「君は何処にいるんだ!」
僕は周りを見渡す。
でも・・・。
僕を除けば、二人の他には誰もいない。
「お兄さん?」
「誰かの声がする。助けて、と!」
「どこからだ!!」
「・・・。分からない。どうすればよいのか・・・。」
その時、僕達の前に蝶が現れる。
「・・・。また僕達を導いてくれるのか、蝶よ。」
「お前の話を聞いた後では、イマイチやる気にならんが・・・。まぁ乗ってやろう。今は・・・。」
「私も行く!」
ククリも可愛い力こぶを作る。
「よし!行こう!」
僕達は蝶の導くまま、進む事にした。
暫くの後・・・。
「ここは・・・洞窟・・・?」
私は確認をとる。
「洞窟・・・だね?」
タチバナも答える。
「でも・・・。何か騒がしそうだよ・・・。」
ククリが何かを感じている。
「どちらにせよ。大胆に進もう!」
「何故?そこは慎重に、じゃないの?」
タチバナがずっこけている。
「何を言っている?私はいつも、正面突破だぁぁぁ!」
私は構わず歩を進める。
「・・・。まぁいつも通りってか?トホホ・・・。」
タチバナは人知れず涙を流すのであった。
洞窟を暫く進むと、広い広場があり・・・。
そこには数名のの盗賊が酒盛りをしていた。
「分かりやすいな。」
「ふぅ・・・。」
「思ったより数はいない。だが・・・。」
奥に檻のようなものがあり、そこに誰か捕まっている。
「敵をぶちのめすのは簡単だ。だが・・・。」
さすがに人質を盾にされれば、ヤバい。
「どうする?」
「フム。私の主義には反するが・・・。」
「反するが?」
「仕方ない。一部白虎に手伝ってもらおう。」
「虎に?」
「まぁ見ておけ!アイツらはまず私がギッタンギッタンにしてやろう。」
「・・・。脳筋・・・。」
私はいつも通り、刀を召喚。
臆することなく、正面から盗賊へ切りかかった!
「フフフ・・・。正義の味方、参上!」
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