表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
拾われ少女は魔法学校から一歩を踏み出す  作者: 桜あげは 


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/60

23:魔法島で兄と再会2

 門を抜けると、中も受験生でいっぱいだった。

 ロバートは、ごった返す正面の通りから一本道を逸れた場所に着地する。


「すごいね。あんなにいっぱい、校舎に入るのかなぁ……」


 飛行ボードから降りつつ、リロが尋ねる。


「大丈夫、広さが足りなければ、拡張魔法を使うと思うから」


 ロバートはそう言って、受付があるほうを指し示す。そこも、すごい人だ。

 ただ、魔法道具の門があり、そこをくぐるだけで受付が完了するようで、思ったよりもスムーズに列が進んでいる。


「緊張してきた……」

「リロなら大丈夫だってば。努力家だし、それに……うちは他の子よりは有利だよ」

「どういうこと?」

「両親も俺もアヴァレラ魔法学校に通っているから、リロはある程度、勝手がわかっていただろ? それに、偶然だけど校長とも知り合えて、あの本をもらえた。まあ、帝都暮らしとか、魔法島在住とか……上には上がいるけど、何もなしに受けるよりはやりやすいってこと」

「……そっか」


 それは考えていなかった。

 けれど、確かに、周りに受験者がおらず、前知識なしで受験する子よりは、安心感がある気がする。だからといって、試験内容が簡単になる……とか、そんなことはないけれど。


「……できることをやるよ。お兄ちゃん、ここまで送ってくれて、ありがとう」

「ああ。大丈夫だから、安心して行ってこい」


 ロバートに手を振ったリロは、受付の列に並ぶため人が溢れる通りへと移動した。

 受付の列に並び、順番が来て門をくぐると、リロはとある教室の机の前にいた。ここがリロの席のようだ。

 座席に座り、キョロキョロと周りを確認する。とても広い部屋の中、周りには机がたくさん並んでいて、リロと同じように受付を済ませた生徒が着席している。


(ミネット、いないな……別の部屋なのかも)


 なんせ、たくさんの人がいるので、一つの教室には収まりきらない。

 リロは試験の手順を確認することにした。


(ええと、まずは筆記試験。お昼を挟んで、次に実技試験……だよね)


 筆記試験では基本的な教養や、初級の魔法知識が問われる。

 気合いを入れるため、リロはフードの耳をもふもふした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ