第二節 〜遭遇〜
よ。俺は番人 宇留。人気(ハヤテさんが言うほどでもないけどね)配信グループ、『TEAM BL …え?前回聞いた?…っごめん……恥ずいし忘れて………
(咳払い)気を取り直して…俺ら『TE …やっぱ略すわ。何回もごめんね?えーっと、ブルドラ。
そ、ブルドラは動画の投稿とかの他にも警察や防衛組織の公認で(活動自体は自由)『人々に害を為すの神的存在の鎮圧や排除』…みたいな。そーいうのをしてて、この前も駅の近くを散歩してた時に出現した謎の怪物を撃破したんだけど…
「私を、あなた達の仲間に入れてくれませんか!?」
うん初対面で開口一番これはさすがにビビったよ?うん。
………まぁ快く承諾したけどね。クレイジー万歳。いぇい(真顔ダブルピース)。
そして現在、怪物を倒してから数日後に街中で待ち合わせをして、あの人と合流した。
ハヤテ「いやぁ…この前はこんな急だったのに引き受けてくれてありがとうございます…え〜と、自己紹介が遅れましたね…はは……
私の名前は緑川 翠。貴方たちのファンで、お力になりたく此処へとやってきました。あ、戦闘経験ならご心配なく!弓道を一応やってます!二段です!」
ウル「おう高いな高いな思ったより即戦力だぞオイ」
「あと、ここに来たのはもう一つ目的があって……………………」
青龍「…?どーした?」
「…あっいえ、やっぱ大丈夫です。気にしないでください、青龍さん。」
「それならいいけどさ…ってか“さん”だなんて。普通に青龍で大丈夫だ。ハヤテ。」
「呼び捨て!?ぃいやいやいやいや畏れ多いです……流石に歳下ですし……」「?歳下?」
確かに彼は、バリバリjkのハヤテさんと比べてもほんの少し小さく見える。が、それはあくまで——
「見た目上は!!です!!!」
そう。細かい年数は俺でも知らないが、彼は龍なので実際ヒトが寿命を迎える年齢はとうに越しているのである。
そ〜んな何気ない?いや絶対何気なくはない会話を二人がしていた時であった。
「…見つけた。」
何か、いや“何者か”が物凄いスピードで俺たちの方へと向かってきた。
咄嗟のことに俺とハヤテさんは反応出来ていなかったが、次の瞬間には「来るのを分かっていた」とでも言うように既に他の二人は突っ込んでくるソイツの攻撃を容易く防いでいた。
俺もその時、コイツの姿を初めて目撃した。ソイツはまるで全身が刃の様に鋭く、左右の足が一体化して一振りの巨大な刃になっている、まさしく“異形”と言える姿であった。
ソイツの“山吹色の四枚羽”と“植物性の白い体躯”という特徴は先ほどの怪物と似ていたが、一点だけ違う。圧倒的に違う事があった。
ソイツは服を着ていた。
まるで「ヒトの様に」。
更に、この生命体から放たれるオーラもさっきの怪物とは程遠いほど別格であり、おそらく先程の怪物はコイツの手下か何かなんだろう、と直感した。
ジン「ッんだお前?挨拶ぐらいはちゃんとしてくれないとぉ…なッ!!!」
防ぐ体勢から一転、反撃…かと思われた。
「なっ!?速っ!!!!」
「
いつの間にか相手はハヤテさんと俺の背後を陣取り、一言。
「死ね。」
ハヤテさんの物語はここでTHE END…かと思われたが、ソイツと同じ、いや若しくはそれ以上の速さで青龍が相手の連続攻撃を防ぎ切った!それも鼻歌まじりに!どんだけ余裕なんだよコイツ!!!!!!!
怪物は一旦離れた場所に避難し、電話をポケットから取り出した。
「……ああ。俺だ。変身後だがツラが割れちまった。障害の排除は失敗だ。
…あぁ。早急に帰還する。 …チッ」
「障害?変身?一体何のお話…でぇっ!」
素早く後ろからナイフを斬り込む…も、怪物は手の届かない上空に飛行し俺らの顔を一人一人注意深く確認したあとに猛スピードで飛び去っていった。
ハヤテ「………………行っちゃった…何だったんですかアレ………」
青龍「…(刀を鞘にしまう)さぁな。ただ、最近よくアレと同じ様な怪物を見かける。その度に倒してるんだが…」 ウル「おそらくそれが気に食わなくって、…組織があると仮定した場合、上層部が直々に俺たちを排除しにきた……って感じじゃない?」
ハヤテ「………アレもしかしてとんでもなく厄介な事に巻き込まれました?私。」 全員「「「うん。」」」
「そんなぁ〜…とほほ………」
つづく