キャウリー目線
「本当に良かったです。シャーリー様の周りは何と非道な方ばかりなのでしょうか!!先程のあの二人!!殴ればよかった!!」
グッと拳を作り、その顔で言われると冗談に聞こえないのが怖い。
「確かにな。私の愛人なのだと、何処からそんな突拍子もない考えが浮かぶのか呆れるくらいだ」
「全くです!それも、それも、あの双子の姉はルーンとかいう幼なじみにあること無い吹き込んで、仲間に引き入れれてここに来たんですよ!!」
「そして、最後は叩いたのか」
怒りが込み上げてくる。
「その通りです。まるで、全て考えてきたような動きでしたね」
ハザードは頬をひきつらせ、許せないと感情あらわに言う。
「よく分かった。必ずサインは貰ってくる。シャーリーは私の娘になるんだ。娘にした仕打ちは、親として返すべきだろう?」
「そうでございます」
「私はね、非道な行動をするものを許せない。つまり、サヴォワ伯爵殿には報復をするのは、仕方ないことだろう?」
「そうでございます」
頷き、いつもの微笑みを見せるハザードに、心が強くなる。
初めてだ、この湧き上がる感情は。なんだろう?
いや、何でもいい。
私が、
否、
私達が、
シャーリーを護るのだ。