表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追憶の旅  作者:
75/135

坑道の終わり

先程の広い空間を抜けてから通っているこの坑道は朽ち始めているようだ。


「すぐに崩れることは無いだろうが危険だな。」


「あぁ出来ることならはやく抜けてしまいたいな‥」


ラキの言葉にシードが答える。


「ですが灯りがこのランタンだけですからね。

あまり急いでもかえって危険ですよ。」


「だがそろそろこの坑道も終わりだろ。」


ラキが言う。

少しずつ明るくなり始める。

ランタンの灯りが不要になった頃。

プラチナの足が止まった。


「外に何かいる。」


その言葉にシードは紫苑と紅蓮を構えた。

外では複数の増殖者(エクスクレイム)と青い体毛に4つの尾を持つ獣が戦っていた。


シード達は急いで坑道を抜け木の影に身を隠す。

どうやらこの山の坑道などを通り道に利用している増殖者(エクスクレイム)とこの山の頂上を棲みかにしている者が闘っているらしい。


増殖者(エクスクレイム)氷結狐(ヘイル)か‥」


「先を急ぐべきか?」


シードがラキに尋ねる。


「闘っている間こちらに気付くことはないだろう。

ここは山を降りてしまおう。」


増殖者(エクスクレイム)氷結狐(ヘイル)の闘いは圧倒的な数量で襲い掛かる増殖者(エクスクレイム)が有利だった。

しかし氷結狐(ヘイル)も空中に作り出した氷の塊や巨大な氷柱で応戦する。

気付けば氷結狐(ヘイル)の喉元に増殖者(エクスクレイム)が噛み付いていた。

氷柱は制御を失いあらぬ方向に突き刺さる。


幸運か不運か先程飛び出した坑道を潰すように突き刺さった。

氷結狐(ヘイル)が倒れると同時に辺りに轟音が響き渡り坑道が完全に潰れた。


増殖者(エクスクレイム)達は氷結狐(ヘイル)を細かく噛みきりこの山のどこかにある巣穴へと持ち帰った。


「もう少し遅ければ潰されていたかもしれませんね‥」


「幸か不幸か‥だな‥

まぁ坑道に私がいれば幸運にも坑道が潰れる事はなかっただろう。

今回は不幸な事に坑道を潰されてしまったがな‥」


「それにしてもあちこちに敵対するものがいるな‥

出来れば何にも出会わず行きたいな‥」


シードが1人愚痴る。


「何を弱気な事を‥と言いたいが同感だ。

この大地はこれ程たくさんの種族が生息するには狭すぎるんだ。

繁栄を極めようとすれば他の種族の生息域を犯すことになる。」


ラキの言葉にリーナが続けた。


「生息域を犯された種族は反発するか、他の種族の生息域を犯すことになる‥ですか?」


「そういうことだ。

これからも敵が減ることはないだろうな‥」


これからの先行きが不安に感じた。

読んでいただきありがとうございます。


良ければ評価の方頂ければ励みになります。


これからもこの作品を読んで頂けると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ