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追憶の旅  作者:
55/135

エルドバ

翌朝、エルドバに向けて旅立つ。


「昼前には到着すると思いますよ。」


リーナはそう言った。

ラキとプラチナもその後に続いた。


「ようやくエルドバに行けるな。」


そうラキは言う。

それにシードは答えた。


「なんだかんだかなり回り道をしてしまった‥」


「それが旅ですよ。」


そう言うリーナの足取りは軽い。

だからだろうか思ってたより早くエルドバが見えてきた。

その瞬間ラキが走り出した。

追い付けるはずもなく。


「なんなんだ。」


仕方なくシードも走る。

リーナはプラチナの背にのって駆け出した。


エルドバが見える小さな山の上。

ラキはそこで足を止めていた。


「え」


リーナもラキの見つめる先の景色に絶句する。


地面に空いた大きな穴。

まるでそこにあったものがまるごと無くなってしまったかのような。

だが無くなってしまったかのようなだ。


神都エルドバはそこにあった。

空中に。

空高く浮かび上がる都。

穴の回りには美しいと言っていた田畑は存在しなかった。


「なぁエルドバは浮いているのか?

そんな話していなかったよな?」


シードはラキにリーナに問う。


「浮いてるわけないだろ‥」


「ですが‥浮いています‥」


「あれはもう私達の知るエルドバじゃない‥

確か‥フロウとソアラを探せ‥だったな?」


「あぁ‥俺に語り掛けてきたやつがそう言っていた。」


ラキは迷っているようだ。


「シード。お前はフロウとソアラを探せ。

リーナもついていってやってくれ。」


「私は一度エルドバに向かう。

何が起きているのか‥

その後合流しよう。」


その言葉にプラチナが反応する。


「プラチナ。お前はラキと一緒に行くのか?」


「俺なら後でお前達に追い付ける。」


「なら頼んだ。」


「シード。このまま西に進め、昔使っていた炭鉱がある。山の下から反対の山の中腹まで進めたはずだ。

そこなら比較的安全に山を超えてアルタの平原近くまでいける‥」


「そこまでの案内なら私に任せてください。」


リーナはそう言った。

そこにラキが付け加える。


増殖者(エクスクレイム)に気を付けろ。

奴らの棲みかは地中だ。

炭鉱にも巣穴が繋がっている可能性がある。」


「わかった。

リーナ行こう。」


その言葉にラキとプラチナはエルドバに向かって走り出した。

その姿を見送って二人は西を目指す。

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