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追憶の旅  作者:
20/135

昔話

平原を進み右手に川が見えてきた。

この川が湿地に流れ込んでいるのだろうか。


「そろそろ湿地帯が見えてきますよ」


リーナが後ろから声を掛けてくる。


「ここまでかなり急ぎ足で来てしまったが‥まだ歩けるかい?」


「リーナ、歩けないようならおぶってもらえ。

それかそろそろ夜営かな?」


「おぶってもらう程ではないですが‥

湿地帯に入る前に夜営はしたいですね」


ラキはその言葉に頷き、先を指差す。


「もう少し進んで夜営しよう。

この先の川で魚でも捕りながらな。」


そのまま進路を少し右手にしながら川を目指した。


「魚か‥」


夜営の準備をしているリーナはポツリと漏らしたシードの言葉に反応した。


「魚捕り方分かりますか?

確か釣竿があったはずです。」


そう言ってリーナはアイテム袋から釣竿を取り出した。


「なら私が使い方を教えてやろう。

こっちに来い。」


ラキはやる気のようでリーナから釣竿をもらい川に向かう。

シードはそれに着いていった。


「シード、なにも魚が分からないわけではないだろう?」


ラキはシードが覚えていると確信しているような、そんな質問をした。


「あぁ‥魚がどういう物か分かっているよ。

たださっきラキに魚の事を話されて思い出したような‥」


「少しずつ記憶が戻っているのさ。」


ラキは釣竿から釣糸をたらして川のほとりに腰をおろす。


「昔の話だ。

人が他の種族の進行に怯え、神が先導し他の種族と戦っていた頃の話だ。」


「この先の湿地帯はそいつらの縄張りだった。

全てを食らう大口を持つ者。

そいつらの名は大食鰐(グラトニー)

そしてその森林に住む者。

深き森の狩人、統率狼(コマンダー)。」


「特に大食鰐(グラトニー)は我々にとっても統率狼(コマンダー)にとっても厄介な相手だった。

そんな中大食鰐(グラトニー)統率狼(コマンダー)の縄張りである森を目指し始めた。」


「森を薙ぎ倒し生き物を食い散らかしながらな。

我々には2つの選択肢があった。

統率狼(コマンダー)と協力して大食鰐(グラトニー)を倒すか‥

生き残った方を倒すか‥」


そこで釣竿がグイと引っ張られる。

ラキは釣竿を持ち上げ釣り針に掛かった魚を手に取った。

シードもラキの傍らに腰掛け川を眺めた。


「そんな中そいつは現れた。」


「誰なんだ?」


「言っただろう?統率狼(コマンダー)に手を出すと怒る奴が居るって‥

なぁシード、神はどこから来ると思う?」


「確かリーナが天の門が開いたって‥

そして神祖ルーツが天から降りてきたと‥」


「聞いていたか‥

ならその天の門はどこにあると思う?」


いつの間にかラキはさらに魚を吊り上げていた。

シードはラキの質問に首を傾げた。


「魚もそれなりに捕れたな。

そろそろ戻ろう。」


ラキはシードの答えを聞くこともなく立ち上がり戻っていく。

シードはもう一度川を眺めてからラキの後に続いた。


その日食べた魚はお腹まで身が詰まっていた。

私事ですがソウルシリーズが好きなので

ソウルライクを目指しています。

世界観の根底にフロム脳がありますので

他の作品の世界観とはかなり違いがあるかと思います。

それでも良い方 よろしかったら これからもお読みください

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