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追憶の旅  作者:
128/135

楔の正体3

「ありえない、ありえないんだよ。」


太陽の化身の前に赤く燃える歪な大剣が現れる。

太陽そのものを連想させる神器が。


シードはそれを見て両手に持つ神器を離した。

神器はふっと消え去り、目の前には光放つ何かが。


それを掴み思い切り横に振るった。

光が辺りに拡散しその全貌が明らかになる。


柄は長く槍のようで。

先端の刃は大きく光を放つ。


「天雷…

それは…神祖の神器だ。

お前のような存在が使えるようなものじゃないんだよ!」


太陽の化身は太陽の大剣を振りかぶり迫る。

シードはそれを天雷と呼ばれた神器を振るい対処する。

放たれる光はまるで意思を持つかのように素早く蛇行しながら太陽の化身に迫る。

それを太陽の特大剣で防御した。


「ライトニングニードル。」


その言葉と共に天井を突き破って雷が天雷へと落ちてきた。

無論その間には太陽の化身がいて、突如現れた雷は太陽の化身を背中から打ち抜いた。


「ぐっ!」


太陽の化身は倒れない。

何とか踏み止まり神の裁き(ジャッジメント)を放つ。


「フレアノヴァ!」


シードは冷静に天雷を地面に突き刺す。


「サンダーウォール。」


地面から複数の雷が天井に向かって放たれた。

その雷は太陽の化身の放つ太陽の一撃を相殺した。


「うおーー!!」


太陽の化身は雄叫びを上げ走る。

太陽の大剣を両手で持ち振りかぶる。

シードはそれを天雷で受け止める。

天雷越しに強い衝撃を受けた。


そしてシードは太陽の化身がいつの間にか持っていた左手の大剣で切られる。

精神での戦いだからか血は出ることがないが痛みはそのままだ。


「くっ…!

長剣と槍…なるほど。」


歪な形をしていた太陽の大剣は先程より一回り小さく。

左手にはそれよりも小型な大剣が握られていた。


「太陽の双大剣。

2振りで1つか。」


「その通りだ。」


太陽の双大剣を構える太陽の化身。

シードも天雷を構える。

だがシードが突如膝をつく。


「やはり神器の力にその体でもついていく事が出来ないようだな!」


太陽の化身が迫る。


「悪いがこんなとこで負けるわけにいかないんだ。」


シードは立ち上がり迫る大剣を天雷でかちあげる。

しかし一回り小さい大剣がシードに迫る。


「確か…」


シードはボソリと呟くと大剣を持つ手目掛けて足を出す。

大剣は振りきられず、足で止められる。

その動きはサマラ、守人の大斧そのもので。


「舐めた真似を!」


太陽の化身は怒りかちあげられた大剣をそのまま振り下ろす。

シードは冷静だった。


冷静に振り下ろされる大剣を身をよじるだけで避ける。

避けると同時に左手で殴りつける。

その動きはウォロ、崩拳の動きに近い。


「ぐっ!」


太陽の化身はよろめく、それに合わせて優しく。

優しく天雷を太陽の化身の胸に触れさせた。


「サンダーブラスト。」


小さな閃光と轟く爆音が放たれる。

太陽の化身は動きを止めた。


太陽の化身の体が淡く輝き始める。

太陽の化身の終わりが始まった。


シードは何かに引っ張られるのを感じる。

振りかえればそこには動きを止めた自分の体が。

体に引っ張られているのを感じる。

そちらに向かって歩き出す。


「待て。」


背中に投げかけられる声。


「…」


「私は…太陽の化身…

大地を遍く照らす天よりも高い存在。

…」


シードは天雷を構える。

太陽の化身は太陽の双大剣を。


「オーバーシャイニング!」


「全てを穿て。

ライトニングストライク。」


放たれる光と光。

ぶつかり合い弾かれ合い。

太陽の化身の放つ神の裁き(ジャッジメント)は、シードの放つ神の裁き(ジャッジメント)に貫かれた。

勢いは止まらず太陽の化身を貫いた。

読んでいただきありがとうございます。


良ければ評価の方頂ければ励みになります。


これからもこの作品を読んで頂けると幸いです。

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