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追憶の旅  作者:
110/135

VS混沌龍5

マーナガルムや統率狼(コマンダー)の死体を運ぶ混合生物(キマイラ)Ⅳ型は遠くの空に小さく見える。

カナンに混合生物(キマイラ)Ⅰ型も厄介だが姿を消している奴も相当に厄介だ。

そのうえカナンはリーナのみを狙っている。


超越者(アルティメイト)ってなんだ?

何故リーナを狙う?」


ラキがリーナの前に立つ。


「神であるお前が知らぬのも無理はないだろう。

神を生み出すための土台に過ぎない失われし技術。

私はそれが欲しい!」


「人間達は幾十、幾百、幾千もの失敗を尽くした。

その先で産み出されしこの世界の不純物。

だがその直前に光が生まれた。」


「私にその女を渡せ!」


先程とカナンの様子がまるで違う。

とても感情的だ。


「カオスデバスタット。」


カナンから黒い塊が現れる。

それに合わせ混合生物(キマイラ)Ⅰ型も構える。


「スパイラル…ウェーブ。」


「ダイヤモンド…ジャベリン。」


まるで光を束ねたかのような光り輝く大岩が大量の水を纏いながら現れる。

水は先程ソアラの攻撃を受け止めたものだ。

そして光り輝く大岩はどんどん細く長く形を変えていく。


「ここは任せた。」


ラキがリーナを抱えて下がる。

怒り心頭のプラチナも流石に後ずさり、リーナの傍に寄る。


その様子を確認することなくカナン達の攻撃を迎え撃つ。

シードも陽光の長剣を構えた。


「アブソリュートゼロ!」


「プロミネンスバースト!」


「オーバーレイ!」


互いに放たれた攻撃で辺りに凄まじい衝撃が走る。

その衝撃で砂埃が舞い、視界が塞がれる。

その砂埃をかき分けてカナンが飛び出した。

狙いはリーナ。


「まずい!」


シードはカナンの前に立ち塞がる。

ラキとプラチナが傍に居るがカナンが何をするか分からない。

だがカナンの影から現れた混合生物(キマイラ)Ⅰ型がシードに槍

の一撃を叩き込む。

すんでの所で避けるが胸ぐらを掴まれ押さえ込まれる。

その隙にカナンは更にリーナに近付く。


そんなカナンを止めるためにソアラがカナンに体当たりをする。

そのままカナンを捕まえようと腕を伸ばすが大槌を持った混合生物(キマイラ)Ⅰ型の一撃に吹き飛ぶ。


だがフロウが居る。

フロウがカナンに迫る。

カナンが怪しく笑う。


「あぁようやく手に入る。」


「させると思うか!」


「いいや、勘違いしているぞ。」


フロウとカナンの間に何かが落ちてくる。

見えない何か。

だが姿を現した。

透明爬(インビジブル)に翼が生えている。

薄い翼膜。そして頭には何かの器官が。


見覚えがある。

だが見覚えのあるのはシードやラキ達だけで、フロウやソアラは見たことがなかったのかもしれない。


明滅蝙(フラッシュ)だ!」


ラキが叫び放たれるであろう閃光に目を塞ぐ。

瞼を焼くような光が放たれる。

だがリーナもプラチナもラキのお陰で視界を奪われなかった。

シードとソアラも離れていたお陰だ。


フロウは視界を奪われていたようでカナンがフロウを通り越したがフロウは反応しなかった。

しかし何故かカナンはリーナに向かうことはなかった。

カナンは通り越したフロウの元に戻っていく。


ボトッ。何かが落ちる音。

フロウの足元に何かが落ちたようだ。

シードとソアラを抑えつけていた混合生物(キマイラ)Ⅰ型が離れカナンの元に駆けつけた。

そしてフロウがその場に倒れ込んだ。


そこで気付く先程落ちたのがフロウ。

イクスフロウの首であることに。


「これで新たな適応者(ドラゴン)が手に入ったな。」


カナンの高笑いだけが森にこだましていた。

読んでいただきありがとうございます。


良ければ評価の方頂ければ励みになります。


これからもこの作品を読んで頂けると幸いです。

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