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追憶の旅  作者:
109/135

VS混沌龍4

「他にもいるぞ?」


カナンは近付くプラチナにそう告げる。

プラチナは何かに引っ張られ地面へと叩きつけられる。

しかしその姿が確認できない。

だが大木に何かの足跡が付く。

ラキはそこ目掛けて風の刃を飛ばす。


すると何もないところから血が吹き出す。


透明爬(インビジブル)か!

何と混ぜられてるのか分からない!気をつけろ!」


混合生物(キマイラ)Ⅳ型を追いたいが先程の爆発魔法でフロウは翼を傷付けられた。

ソアラが追うことも出来るが混合生物(キマイラ)Ⅰ型が放つ水魔法は残されるフロウと相性が悪い。

リーナは物陰を誰にも気付かれないように移動していた。


どうにかフロウの傷の時間を戻すことが出来れば…

そんな事を知ってか知らずか、カナン達の隙を作るためかソアラがカナンに疑問をぶつける。


「お前の言う…混合生物(キマイラ)…その黒い鎧に…

お前は…何を使った…?」


まるで確認するための質問だ。

プラチナも身体中に怒りが満ちているが、フロウとソアラも同じ位怒りで満ちている。


「生きることを諦めた。だが死ぬこともできない。

だから私が使ってやっている。」


フロウとソアラの爪が大地に鋭く食い込む。


適応者(ドラゴン)を…同胞を使ったのか?」


「そうだ。

適応者(ドラゴン)と人を合わせて作っている。

その反応からするに湖で既に察しがついていたかな?」


カナンの行動があまりに理解出来ず、いやに喉が乾く。

シードがカナンに声を絞り出して問いただす。


「仲間じゃないのか?」


「同じ種族なだけだ。

道を違えた時から敵だ。

では紹介しよう。

かつて水爆龍、そして金剛龍と呼ばれていたものだ。」


「では湖でフロウが戦ったのは…」


「かつて烈旋龍と呼ばれていたな。」


フロウとソアラは牙を大きく剥き出しにする。

お陰でカナンの注意は会話をしていたソアラとシードに注がれる。

混合生物(キマイラ)Ⅰ型はフロウとラキ、プラチナを警戒しているが、戦闘能力に乏しいリーナの行動に注意するものは居なかった。


シードやラキ、プラチナは理解していた。

隙を作ればリーナはその力でフロウの時間を巻き戻し怪我を治すと。

だがフロウとソアラは出会って日が浅くリーナの行動を予測していなかった。


一つだけフロウとソアラの共通認識があった。

リーナの力を見せるわけにはいかない。

それこそカナンにだけは。


だが気付いた時には遅かった。

みるみるうちにフロウの傷付いた怪我が治る。

それも人間の使う魔法。祈り。

その中の祝福と呼ばれる物をはるかに超える回復力。


「リーナ!よせ!」


フロウが叫ぶが既に怪我は巻き戻された後だった。

その光景にカナンは驚くが笑みがこぼれる。


「ハハハハ!まさか!

そうか!その女か!?

いや違う!能力が違う!

だがその女もそうなんだな!?

東のあんな廃墟を漁る必要もないわけだ!

その女!超越者(アルティメイト)だな!」


カナンは一直線にリーナに迫る。

それをフロウが割って入る。

カナンとフロウがぶつかり互いに怯む。

その隙を槍を振りかぶった混合生物(キマイラ)Ⅰ型が狙う。


放たれた槍はフロウに真っ直ぐ迫るが鉄塊となったプラチナが体全体で槍を受ける。

ソアラの尾が武器を持たない混合生物(キマイラ)Ⅰ型を吹き飛ばす。

そんなソアラを大槌を持つ混合生物(キマイラ)Ⅰ型が狙う。

シードが大槌をガードしラキが神の裁き(ジャッジメント)を繰り出す。


「ピアシングストライク!」


しかし手元を見えない何かに攻撃される。

神の裁き(ジャッジメント)は何もない空に繰り出された。

敵味方入り乱れての混戦となったのだった。

読んでいただきありがとうございます。


良ければ評価の方頂ければ励みになります。


これからもこの作品を読んで頂けると幸いです。

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