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追憶の旅  作者:
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旅の始まり

コツコツと歩く音が響き渡る。

この部屋は天井が高いから 小さな音でも反響するのだろうか。

天井近くのステンドグラスから差し込む陽射しで、床は色とりどりに輝いてる。


そんな光の中心に椅子が1脚、その傍らには女性がステンドグラスから差し込む光を眩しそうに見つめていた。


響き渡る足音の主は女性の前で足を止め片膝をついた。

頭を垂れ、ただ一言


「お待たせいたしました。」


それを聞いた女性は青い髪を靡かせ、光照らされた椅子に腰掛け。

現れた足音の主に優しそうな笑みを浮かべる。


「貴女にお願いがあります。」


そう言われた、頭を垂れていた存在‥少女だろうか

まだ年若く幼ささえ残る顔をしている。

少女もまた青い髪を靡かせ答えた。


「何なりとお申し付け下さいませ、女神様」と


女神と言われた女性は一瞬だが寂しそうな素振りを見せた。

少女はそれに気付いたが、あえて何も言わなかった。


「3日後、この国より西の地‥アルタの平原、そこが最終決戦の地になることでしょう‥。

今日までに幾度も戦争が行われ、その度に神々と人々が倒れていきました。」


少女は息を飲み女神の言葉を待った。


「最終決戦となる此度の戦いには、神祖ルーツ様、陽光の神ソル、幸運の女神ラキが参戦することとなります‥

我々は勝ちます、何があろうとも負けることは出来ません。」


少女は女神の言葉を遮るかのように答えた。


「我々人も神々と共にこの身滅びようとも戦います!」


少女の覚悟が決まった言葉を背に受けるように、

女神は背を向け一拍ののち言葉を紡いだ。


「最終決戦の地に連れてきて欲しい人がいます‥」


女神の言葉は何だか自信ないような迷っているようなそんな風に聞こえた。


「女神様の頼みとあれば必ずやお連れいたします。」


しかし少女は女神の言葉に違和感を感じ聞き返した。


「女神様、連れてきて欲しいのは〝人〟ですか?

〝神〟ではなく‥」


「はい。〝人〟を連れてきて欲しいのです。」


人をそれを連れてきて最終決戦に何らかのプラスに働くような要因になり得るのだろうか?

少女は少し考えたが、自分には理解出来ないだけで女神様は先を〝視ている〟のだろう。

少女は少しの間を置いて立ち上がった。


「女神リアナ様 3日後最終決戦が始まるまでに必ずやお連れいたします。」


女神は何だか未だに迷っているようなそんな素振りを見せつつも少女に


「‥‥リーナ、この旅はとても危険な物で‥この地に残る家族とも、友人も、もう会えなくなる‥そんな旅になります。それでも貴女は私の頼みを聞いてくれますか?」


リーナと呼ばれた少女は間髪いれずに答えた。


「覚悟は出来ております。

それに友人はともかく私には家族は‥

女神リアナ様あなただけです。」


女神リアナも覚悟を決めたのだろうか?

先程より通る声で


「あなたはこれより導き手です。

リーナよ 必ずや最終決戦の地、アルタの平原にその者を連れてきなさい。」


リーナは片膝をつき

リアナにしか聞こえないような声で

「必ずや」と答えた。


女神リアナの回りに青い光が集まる。それは円を描き、たくさんの文字も宙を舞う。


「これから貴女を転送します、目的の人物は貴女の目の前にいます‥」


青い光はくるくると回転を始めた。

それは歯車のようでリーナの回りを取り囲む。


「気をつけて‥」


女神リアナのその言葉はリーナに聞こえたのだろうか?

青い光が弾けた時そこにリーナの姿はなかった。


ステンドグラスから差し込む光は広い部屋で1脚だけ残された椅子を寂しそうに照らしていた。

私事ですがソウルシリーズが好きなので

ソウルライクを目指しています。

世界観の根底にフロム脳がありますので

他の作品の世界観とはかなり違いがあるかと思います。

それでも良い方 よろしかったら これからもお読みください

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