椿の独り言⑥
閑話
前話は本日、日中に加筆予定です。
皆さんこんにちは。保坂 椿です。
え~…っと、おひさしぶり?なんでしょうか?
私の体感時間では、ほんの数時間前にもこんな風に貴方達とお喋りしてたのだけれど…。まぁいいわ。所詮は脳内日記みたいなものだからね。独り言で片付けてくれてもいいし、聞き流してくれても如何でも良いんですけど。
今?
今はクラスのみんなと一緒に素材集めをしている最中ですよ。
まだ足りないのかって?…う~ん…足りない、という訳ではなくてたくさん集めて取捨選択をしたいんですよ。映画みたいにきっちりした明確な映像ビジョンがあった訳でもなく見切り発車でしたし、ざっくりしたPFを見せた時も『しっかりと決めてしまわない方が自然に見えるんじゃないか』という意見が多くてですね。まぁ元々たくさん撮ってピックアップしようという方向だったので、方針そのものに変更はありません。が、『校門と講堂は全員で撮りたい』という、せりさん達の希望があったので校門は後回しにしているのですけど…講堂や武道館、体育館の外観などは撮っておいて損は無いかな、と。
あぁ、あとは…運動部に所属している子達の部活動中のスチールなんかも欲しいところなんですが…これは各部の承諾が必要になるのかしら…?図書室は図書委員会に話が通っている、というか満さんが許可を取ってくれたので何時でもOKらしいです。ありがとう満さん。
で、今迄撮っていたのは主に校舎内だったので、今日は校舎の外。
校庭やロータリーなんかで撮影中という次第です。
演技らしい演技は必要ないので、皆には自由に動いてもらってそれをカメラに収める。動画でも写真でも。これがまた不思議といい感じに嵌まったんですよ。
特に意外だったのが彩葵子さんと皐月さんかしら?この二人って、どちらかというと“真面目で堅い”タイプで、あまり笑ったりしない人なんだと思っていました。勿論あくまでイメージですけど。顔立ちと態度がクール系の子なので“苦笑”しているところは直ぐに思い浮かぶんですよね。
ところが!ところがですよ。
意外や意外、凄くよく笑うんです。
にっこりとか微笑とか…所謂スマイルではなくて、あははって声をあげて。ちょっと驚いちゃいました。
この数日一緒に行動する事が多かったのもあって、よくお話をしてたんですけど…ある時にその事を言ってみたんですよ。
そしたら『たぶん、なづなさん達の所為ね』って答えが返って来て。
何か言われたんですか?って聞いてみたら…『あの子達の前で取り繕ってるのって疲れるんだもの』ですって。
あぁ、それはなんとなく理解る。
なんかこう…この子達になら曝け出しても受け止めてくれそうっていうか…寧ろ素でいた方が楽な気がするっていうか…う~ん上手く説明できなくてごめんなさい。
ただ…あの目でじぃ~っと見られると、やっぱり照れちゃうのよね。せりさん達ってホントに目を逸らさないんですもの。
それでね、そんな彩葵子を見て嬉しそうにしているのが皐月さんなの。
皐月さんとはあまりお話した事がないのだけれど、物静かな淡々と物事をこなしていく子って印象だったの。いつも彩葵子さんの後ろを歩いていたせいもあって、どちらかと言えば妹的な存在なのかなって。
でも今日の皐月さんを見ていると…なんか妹の成長を喜ぶ姉の様な、ちょっと大人っぽい表情だったのよねぇ…あの二人の関係性って、どういう感じなのかしら…?
少し気になります。
少しね?
まぁそんな感じで、ここ数日の内にクラスメイト達の新しい一面であったり、知らなかった一面をいくつも目にしたんですよ。
で、改めて思ったわけです。
やっぱりこのクラス、可愛い子ばっかりよねぇ…って。
残念ながら今現在は我がクラス可愛い子トップ4が居ないのだけど。
誰の事かって…そんなの決まってるじゃないですか。喧嘩売ってます?!
せりさん、なづなさん姉妹、光さん、菫さんの事ですよ!
私的には中等部きっての美少女だと思っているんですから!
文武一体、才色兼備、羞月閉花。
今日の身体検査で目にした肢体は、正に花顔柳腰。
あ、でも、光さんは運動は苦手かも…。
…思い出しちゃった…
身体検査…。
今日、身体検査があったの。
そうなの。今日の身体検査の時にね、せりさん達の下着姿をね、見ちゃったのよ…。べ、別に覗いたとか、そういうんじゃなくってね?なんかノリで…どんな下着を着けているのかって話になってね、見せてくれたの。
せりさん達はシンプルなグレーのスポーツブラだったんだけど…その…えと…白状するとね、私、下着よりも…膨らみの方にね、目が行っちゃって…いえ、あのね?…前にほら、顔にせりさんの双丘を押し付けられた…って事件がね、あったじゃないですか。実はあの時からずっと気になってたんです、あの感触の正体がどんな形をしているのかって。
で、その…下着をね、見せてもらった時にね?思わず言っちゃったの。『触らせて下さい』…って。いや、ホントに思わず言っちゃっただけで!本気で触ろうとは思っていた訳じゃないんですよ!?ホントなんですってば!
慌てて『肌着の感触を確かめたくて』と言い訳をしてしまったのだけど…きっとバレてるんだろうなぁ…。
それでも『触っていいよ』って言ってくれるんだから…なんか申し訳なくって…。まぁ触らせては貰ったんですけどね。
…これも白状しますけど…触らせて貰っている間もですね、最初こそ肌触りなんかを確かめていたんですけど…感触を確かめている時間より肌の肌理の細かさだったり、白さだったり、項…首筋の艶めかしさに目を奪われている時間の方が長くて…夢中になっちゃてたみたいなんです。
せりさんに『堪能出来ましたか』って言われる迄ずっと。
もう顔から火が出そうでした。
…でも…
本当にヤバかったのはその後で…ですね。
手を離した後も、なにか、こう…目の前に せりさんの綺麗な首が、肌がチラついてしまって…なんか頭がボ~…っとして、のぼせたみたいになっちゃったんです。
そしたら突然、せりさんが私の名前を呼ぶじゃないですか。
それも随分と慌てた感じで。
何事かと思ったら…私が鼻血を出してました。
いやもう恥ずかしいのなんの…クラスメイトの半裸を眺めていて興奮のあまり鼻血を出すとか…!いくらなんでもこれは無いですよね?!
女の子の背中を眺めていただけで鼻血って!
確かに思春期真っ盛りのお年頃ではあるんですけど、同姓相手にのぼせる程興奮するとか……私ってそんなに欲求不満なんでしょうか?!ちょっと考えたくないです…!あぁ…思い出すと顔から火が出そうです…!
更には、私が流血した所為で凛蘭さんが失神してしまって…本当に申し訳ない事をしました。
一応謝罪はしましたし、気にしないで下さいと言っては貰えたのですが…
それでですね…
実は最高潮はここからなんです。
倒れた凛蘭さんを せりさんが、私を なづなさんが、保健室まで運ぶというんです。どうやって…って、理解ってます。ええ、わかっていますとも。この子達の事ですもの“お姫様抱っこ”されるに決まってます…!
…予想通りでしたね。
私、なづなさんに抱っこされて運ばれました。
半裸の なづなさんに。
すごく良い匂いがして、柔らかくって、こう…包まれるような安心感がありましたねぇ。せりさんも大きくて柔らかかったんですけど、なづなさんは弾力が一段上って感じでした。内側から押し返してくる感じが せりさんよりちょっと強かった気がします。あくまで私見ですよ?断言できる程しっかり比べた訳じゃないですからね?!
…おかげで鼻血が止まらなくて困ったのはナイショです…。
凄かったですよ彼女たち。
人ひとり抱えて、階段も廊下も走り抜けたんですから。
火事場の馬鹿力ってヤツなんでしょうか?
何度見てもあの身体で私達を抱きかかえて走れるなんて…信じられないですね…だって私より小さくて、一見すると華奢にすら見えるんですよ?
まあ、実際に触れてみるとそうではない事が理解るんですけど。
…いけない、いけない。
あんまり反芻しているとまたのぼせそう…
あ、そういえば。
さっき桂さんに『双子に抱かれた女』とか揶揄われたんですけど…
どうやら桂さんはもっとすごい事されてるらしいんですよね。
いったい何をされているんでしょうか…?
ちょっと羨ま…コホン…気になりますね。
そうそう。
もうひとつ。
修学旅行でちょっとしたクラスイベントをする事になったんですよ。本音でいえば参加するのは恥ずかしいんですけど…少し楽しみでもありますね。きっとみんな綺麗なんでしょうねぇ…
わたしも、ちょっとお洒落なの…用意しておこうかな…なんて。
まだ二か月先だから焦る必要はないかな?
取り敢えず今は新歓祭の事が先ですね。
せりさん達も一時間程度で合流すると言ってましたし、少しは進めておかないと。
じゃあ、またいずれ。
AM10:20
加筆修正を行いました。




