るーてぃんちぇっくあっぷ
近々前話をもう少々加筆します。
はい皆さん、おはようございます。
ボクらは今現在、体操服で廊下に並んでいます。ええと、時間帯は朝のSHR後、1時間目の直前の休み時間ですね。SHRを終えて体操服に着替えて移動して来たところですね。
授業は無いのかって?あるよ普通に。通常授業ですからね。そう言うと体育の授業だと思うよね?残念、違うんだなぁこれが。
並んでいるのは保健室前の廊下。ボク達はこれから保健室である事をする為に此処に居ます。
はい、もうお判りですね。
そう!かの影法師の謎を解き明かす為に保健室に…って違うわ!!なんでそんなおっかない事しなきゃいけないの!!やめて?!ホントやめて?!また目の前で消えたりされたら泣くよ!?
…ふぅ、失礼。
ちょっと取り乱しました。
ええ、もう大丈夫。平常心平常心。
正解は健康診断…定期検診というやつですね。
本当なら昨日やっているはずだったのだけれど、教科書配布が事故で遅れた為に1日ずれ込んでしまったんだ。今週は半日授業なので授業時間内では1日に1学年が限度だという事で、昨日一年生が定期検診を受けていたんだね。で、2日目の今日は2年1組のボクらがトップバッターという訳です。
お分かりいただけたでしょうか。
「じゃあ初めまぁ〜す。中へどうぞ〜。」
マリー先生のちょっと間伸びした声と同時に、保険委員の子がドアを開けて生徒を迎え入れてくれる。
保健室の中は先日とは少し違って、体重計や身長を測る…あれなんて言うんだろう…?身長計…身長測定器…う〜ん…後で保険委員の子に聞いておこう…等が並び、お医者様がマリ先生のいつもの席に座って聴診器を弄っている。マリー先生は視力検査のボードの所で待機中ですね。
他にも看護師さんが数名と、保険委員の子達が各ブースに助手として付いている。後で聞いた話なのだけれど、自分のクラス以外も全部手伝う為に授業免除されてたらしいよ。
公然とサボれるなんてお得じゃないって言ったら『補習のプリントやらされるんだけど、代わる?』…だって。良いんだか悪いんだか…そりゃ内申書のプラス項目なんだから良いに決まってるんだろうけどさ。遠慮しておきます。はい。
「はい、じゃあ赤池さんは身長から。井上さんは体重計に、植田さんはこっち来てね~。」
マリー先生の指示で1ブースに一人づつ、終わったらズレていく感じで検診が行われてゆく。やっぱり身長体重はみんな気になるらしく、自分のだけでなく他の子の数字にも興味津々だ。
まぁそうだよね、乙女ですもの。
ボク?そりゃあボクだって気にはなるよ。
前にも言った気がするけれど、ボク達はこの半年程でかなり体型が変わっているからね。どんな数値が出るのか…戦々恐々としています。
「せりさん、せりさん。去年は気にしなかったけど、明之星ってBWHは計らないのね。」
ボクの前に立っている菫さんが、突然そんな質問をしてきた。
…言われてみればそうだね?
初等部の頃は胸囲は計ってっていた気がするけれど…アレはBWHと計り方が違うもんな?
…もしかしてボクBWHって計った事ない?下着もスポーツタイプのだからサイズとかあまり気にしてなかったような…もしかしてこれは、あまりよろしくないのでは…?
菫さんは小学校の時には計っていたのかな?
「ええ、小学生の時は計っていたわよ。男子は胸囲と胴囲だったみたいだけど。」
発育指数だか栄養指数だか肥満指数だか…なんかそんなのの調査の一環だとか何とかで計っていたんだって。きっと学校によって違うんだろうね。
っていうか、なに?計って欲しかったの?
「う〜ん…まぁ、そうね。私、去年の今頃は背も低くてぽっちゃりだったのよ。」
え?!ぽっちゃりさんだったの!?
「そうなの。伸びたのと同時に痩せたのだけど…自分じゃよくわからないから、数字で見たい…って感じ?」
入学当初は今のボクよりも小さくて、そこそこふくよかだったんだって。それが数ヶ月でぎゅっと上に引っ張られたみたいに伸びて、横幅がシュッとしたらしい。次いで年明けくらいからおムネも少しずつ膨らみはじめたとか。
『え、でもそれなら下着買う時に計らなかったって事?』と、当然の疑問を投げかけてみたら…衝撃のひと言が返って来ました。
「だって、まだ着けてないもの。」
……は!?いやいや!冗談でしょ!?
着けてないって、直接制服って事は流石にないだろうけれど、キャミかTシャツしか下に着てないって事?!え?ホントに?!
「鈴木さ〜ん、身長計りまーす。」
「あ、はい。」
菫さんが呼ばれたので会話が中断してしまった。ボクは次だからそれに続いて身長計の方へと近づく。直ぐ後ろには なづなと光さんが居るので、其方に視線を向けると2人もやはり驚いている様だった。
「ねぇなづな…菫さんってぺったんこじゃないよね?」
「…うん。ちゃんとあった、よ。」
「…ぺったん…あの、なづなさん…?『ちゃんとあった』というのは…どういう…?」
え?そりゃあ、触って確かめたという意味ですが?
ねえ?なづな。
「そうだね。手で触れてって意味、だよ。」
「て、でっ…?」
因みにボクは光さんの御山を確認しております。
「い!…っつ触ったの?!」
顔を赤くして若干狼狽気味な光さん。可愛いなぁ。
じゃなくて。
え〜っと…1回目の教科書配布の時に昇降口の所で。ほら、蓬お姉さまに叱られた時だよ。呼び止められて転びかけたでしょ?あの時にね、なづなが菫さんを、ボクが光さんを抱きとめたじゃない。あれあれ。
「あ…あの時…支えられたのは覚えているのだけれど… 」
い…一応弁解させてもらうとですね!決してわざとではなくて、不可抗力と言いますか、偶々と言いますか、その、決して下心とか邪心があった訳ではないので、そこは信じて欲しいです。
「ええ、それはもちろん、信じているわ。ちょっと恥ずかしかっただけだから…気にしないで。」
む、ありがとう。
その信頼には全力で応えよう。ふんす。
「鈴代せりさ〜ん。」
おっと呼ばれた。ここから暫くはお喋りしてる余裕ないかな?では、ちゃっちゃといきましょう。先ずは身長。
項目がプリントされた用紙…これ、なんていうんだろ…を助手の子に渡して身長計に乗る。キュッと身体を引き締め、背筋を伸ばし顎を引いて。
頭頂部にコツンと身長計のバーが当たる感触。
「え~…ひゃくよんじゅ…… 」
……
………
…………
伸びてました。
伸びてたよ去年に比べればね!
それでも年齢の平均値にはちょ~~~っとだけ!届かなかったけれど。
え?ちょっとだけだよ?いくつだったかって?…べ、別にいいじゃないかそんな事!さ、次だよ次!次は体重ですね!
体重計の前で一度止まり、深呼吸をひとつ。
深く息を吐いて、ゆっくりと慎重に、体重計に乗る。
針がグルリと大きく振れ、ある部分まで行くと小刻みにふるふると震えだす…
「鈴代せりさん…えっと、よんじゅう… 」
…増えてました…。
いや、まぁね。そりゃ増えてるでしょうよ。身長だって伸びてはいるんだから!でもね?でもですよ?!体重の方がほぼ平均値なのは何故なの!?なんか納得いかないんだけれど!納得しようが納得出来なかろうが事実は事実なんだから受け止めろって?!わかってるよぅ…ふぐぅ…。
…次は視力検査なのだけれど、前が閊えているから少し待つみたいだ。
「ね、せりさん、どうだった?」
…伸びてたし増えてた…菫さんは?
「私もよ。まぁ成長期だからね。体重が増えるのは…理由が何であれ嬉しくはないけど。」
だよねぇ。
ぼくなんて身長微増、体重増だからねぇ…。
「へぇ?どれどれ?」
ボクの用紙を覗き込んで、ちょっと首を傾げて再びボクを見る。ジーっと。
しばらく見つめられていたと思ったら今度は上から下まで。頭から爪先まで、じっくりと見られている。
んん?なに?なんかおかしい?
「ああ、そういう事ね。なぁんだ。」
え?なに?なにが解ったの?
「せりさんの体重増って、それの所為じゃないの?」
それ?
…ってどれ?
菫さんが指を指している先を目で追うと…
…胸?
「おっきくなったんじゃないの?」
自分の身体をを見下ろし、直ぐ下にあるふくらみを上から押さえてみる。
ぷにょん
おぉ…
…横から押さえてみる。
ぷりんっ
お…おお…
下から掬ってみる。
ぷるん
お…おぉぉ…
……お前の所為かぁ!!




