女の子は何で出来ている?~What are little girls made of?~
これが後に『2・14バレンタインの逆襲事件』の名で語られることとなる出来事。
あの後私はマザーに散々絞られたが、私の罰は懺悔室禁固刑1ヵ月を言い渡され、国外追放ということにはならなかった。
それよりも、あの演説が効いたのか、チョコが効いたのか、多くの国民の支持によって、なんと毎年2月14日にのみ、お菓子としてチョコレートを発注することが可能になったのが何よりもの功績で嬉しい報せだ。
もしかしたらマザーにも私の気持ちとかが伝わったのかもしれない。と思った。
でもなぜだろう。
マザーにも後日チョコを送ったのだ。
マザーは甘いのが嫌いそうだからうんと苦いビターなチョコを、マザーが喜んでくれると思って送ったのに、そこから何故か私の懲役が数日伸びたのだ。
もしかしてマザーも実は……。
昔の有名な動揺詩人の1人いわく。
『女の子はお砂糖とスパイスと、そして素敵な何かで出来ている』らしい。
それを聞くといつも私は考えていた。
――――『素敵な何か』ってなんだろう? と。
でも、今ならなんとなく分かる気がする。
恐らくだけど、女の子が砂糖やスパイスなんて危険なモノで出来ているのならきっと。
愛とか勇気とか根性とか幸せとか、そういう優しくて綺麗なモノなのではないかと思う。