憧れ幻想
楽しんでいってください
昔から思っていたことがある
人は生まれながらに平等じゃない だから
世界を変えたいとか
ハーレムを築きたいとか
そんな妄想じゃなくて平凡の俺は平凡なりに
一人の人を最大限幸せにしたい
という思いがあった でもそれすら叶えられないとなった時人はどうなるのだろう
俺の場合は壊れた
酷く暑い日差しが俺を突き刺し 暖められた空気は鬱陶しくまとわりついてくる
「うっ…あっつ もうやだ帰りたい」
「そんなこと言わないで下さいよ登校初日から」
この暑苦しさの原因ともいいたくなる熱量を持ち 俺と反比例して元気いっぱいで俺と一緒に登校するこの女
「委員長 そうは言っても俺はつい最近まで引きこもりだったの この暑さは厳しいの わかる?」
視界が揺らぐ 足下がふらつく 多分それは気のせいじゃない長い間 日の光を浴びてないとこうなる
「もちろん分かってますよ」
おぉ…良かった もしそうじゃなければ俺が登校初日から保健室行きになるとこだった
「それじゃあ走りましょうか」
「いや なんでだよ」
すかさずツッコミを入れる
このスキルだけは何年経っても鈍らない…嫌なんだけどな…
「里谷くんは運動が足りないという事がよく分かりました だから走りましょう!」
この女は俺を殺す気なのか
委員長の様子を見てみたら若干歩くペースが速いのに対して暑さとかで体力が削られているようでも無い
「頼むから体育会系に体力を合わせないでくれ」
俺の言葉に対して委員長は一瞬 目を丸くする
「何言ってるんですか 私は体育会系の部活なんて入った事無いですし今もバリバリの帰宅部ですよ」
「まじか」
「まじです」
それにしては元気過ぎるだろ…!
っていうかバリバリの帰宅部ってなんだよ運動部とか仕事ならまだしも帰宅部には無いだろ…バリバリ要素
「行きますよ 急いで下さい 里谷くん」
そう言った委員長はもう既に走り出している こいつ多分話聞かないタイプの奴だ…
「ちょっ…俺は走るなんて一言も…」
「早くして下さい私の無遅刻無欠席記録に傷を付けるんですか」
どうでもいいわ!
と叫びたい気持ちを体力が流石に持たないという事で押さえた
ただ委員長に置いていかれたら道が分からないので俺に残された道は…
「くっそぉぉぉ 走るしかねぇのかよぉぉぉ」
結局叫びました
ご閲覧ありがとうございます