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そうだ!温泉へいこう。

鉱山で賑わうフィッド村にまた朝がやってくる。

肝心な鉱山で異変が起きて10日目、鉱山は開店休業状態になり村には鉱夫の変わりに物々しい輩の姿が目立つ様になっていた。

そして、凛子や京の定宿とした《古角岩魚の湖亭》にも・・・


「これ・・・また、来たのぉ?」


朝一から冒険者に勝負を挑まれる京の朝は常より格段に早くなっていた。

村中に知れ渡ったゲーテとの死闘の噂を聞き付けて、次の日から朝と言わず、昼、夜何時でも寝ていない時なら挑んでくる猛者を片手間に血祭りにしている。


正に今、クドゥーナこと愛那が騒々しい怒号と、物音に割り当てられた部屋から着の身着のまま這い出てくると、道端に名もなき冒険者が三人伸されて呻きながら転がっているのだ。


幾分気が立っているシェリルこと京を見ても、クドゥーナはビビらないくらいには精神が回復していた。

始終ビビっていては話にならない、partyなのだから。

そうは言っても気迫に寄ってはまだまた解らない。

ヒリつく様な死闘でも始まれば、待ってましたとばかりに退屈した鬼神は顔を出す、そんな相手が村にやってくる冒険者にはまだ居ないのが幸いだった。


「冒険者増えたわよね〜、この村。」


クドゥーナを振り向かずに応える声は京で、こちらもパジャマにしているシースルーな金地のネグリジェ姿で宿の食堂スペースにあるテーブルにすらりと長い足を載せ休んで居た所らしい、いつも持っている風な酒が、テーブルに出ていないからクドゥーナはそう思ったのだが。

実際は起きたは良いもののまだ早いし、寝直そうか?と表の冒険者を畳んでから汚れた足を拭いてほんの少しの間、テーブルで考えて居たらクドゥーナが降りて来たと言う感じだ。


「村が集めてるんだもん、それはしょーがないんじゃないかなぁ。」


「にしても、朝から宿に現れるのは勘弁して欲しいわね・・・」


「さっすがに、シェリルさんでもぉ、保たないー、とか?」


「暇じゃないのはいいのよ?べっつにぃ。」


欠伸まじりにクドゥーナと京が朝一の会話と言うには物騒な話をしていると、表に大勢の気配がして暫くすると無くなり、また少しすると寝惚け眼の凛子が一瞥もくれずにフラフラと宿を出ていった。

ここ数日、休まる事なくゴロツキ染みた冒険者が噂の真偽を確かめ様とこうして宿主が起きてくる前から、決闘を挑んでくるのだから京が寝直すなどちょっとあり得ないことかも知れない。

大勢の気配はいつもの様に、村の警備の係が救護に来たのかも解らないし、冒険者に仲間が居ればそれらが回収なり救護なりして行ったのかも知れない。

何と言っても毎日の事になっているから、警備ももう一言口を挟む事も無くなった。


「・・・また来た。」


会話も途切れて、クドゥーナが伸びをして部屋に戻ろうとした時、背後に気配がした。






出来てるとこだけ出して、ゆっくりします。

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