ほんのさっきまでのつまんないわたしとは違う生き物なんだよ、いま、わたし、成長を感じてる!
その後、戴冠式とそれを祝う祝賀パレードが賑々しく城へと続く大通り、ダラピネ通りと名付けられたその道は一切の馬車を侵入不可にされて執り行われた、ってわけだけどそのせいで凄い人の数。人、人、人!隣も人、廻りが全部、人!
エルフっぽいの、ドワーフっぽいの、その他の色々な亜人に混じってちゃんと人間も姿を見せたりする。
そして、勿論で獣人の姿だってそこにもあそこにもって。
これってあの、足の踏み場もないって表現よくあるけど……うん、それが凄くぴったり。
これだけの人を一度に見るのはこっちでも、過去を思い起こしたって日本でだって経験無いわたしは!
ま、そんなだから。
ひたすらみやこちゃんと愛那の体にしがみついてるわけで。
今日のみやこちゃんのコーディネートは黒いカーディガン。
七分丈、んで、テローンとして軽そうな。
それを前を開放して、中はエリクネーシス、そう!あの派手で露出が多くて、肌の色が目立つエリクネーシスだよ。
つまり中はTばっく。
あ、ちゃんとスカートだってはいてるからね?
丈は太ももも見せるくらい短いけど……さすが、露出狂〜。
お祭り気分がこんなとこにも出てると見た!
わたしじゃ真似できないよねー……恥ずいってもそうだけど、その恥ずかしいのはどんなとこから出てくるのかってゆーと……やっぱさ、自信が無いから、じゃないかな……とほほ。
いつものことだしね?みやこちゃんは。
あれに張り合える素材ではわたしは無い、うん。
で、気を取り直して、隣の愛那はってゆーと緑色のワンピース。
丈は腰までのショート丈で見た目はとても可愛らしく。
半袖の袖、胸元は銀色のレースで刺繍があって、スクエア状に開いた襟から首が出てて中には白いチュニックかな。
見えてる部分はワンピースの胸元、それに腰の辺りから出て足首まで。
ポリエステル製?軽そうなワンピースとは違って、触っては無いけど、見た感じはベロアみたいなしっかりした素材。
化学繊維……無いんだけどね、ノルンて世界には。
で、ちょっと遅れて赤い和服っぽい着流しを着て後ろから歩いてるのがアスミさん。
鬼という種族の特長らしい、全身に灰色した肌。
耳だって尖っていて、でもみやこちゃんみたいなエルフよりは短い。
わたし、人間だけど形状はエルフよりわたしに近い。
普通の耳を三角に尖らせたらこうなった的な、そんなカンジ。
それでわたしはってゆーとばさっと被れるローブ。
特に飾りはなくて刺繍がフードのふちに彩りとして添えられてる。
白くて全身を覆えて、まるで白魔導師みたい。
相変わらず外気は暑いけど、フードを被らなかったらいいし。
わたし、服……持ってるの、少ないしね。
黒いカエル皮のグローブとタイツは外してる。
あんなの、暑いだけだもん。
ひんやりしてるのは着たときだけ、すぐ熱をわたしに伝えてくるようになる。
汗をかくにはもってこいだよ、アレ。
わたしがさ、ダイエットしたいってわけ?違うじゃん、だから修行する時以外はお役御免ってことなのよ、わかった?
暑い地域で、好き好んで着るもんじゃないよ……カラカラに干からびるって。
もし、手をしっかり繋いでなかったらわたし迷子だね、完璧。
でも手を繋いだ先の愛那だって始めてのことみたいで?
「う、うわ!すぅごおーっっいっ!」
なんて、言ってはそうじゃない方の手でしかっと、隣を歩くアスミさんの着流しを止めてある帯を握りしめる。
その……深い意味はないので、それだけ行き交う人の数が尋常じゃない、普通じゃないんだよ。
前から来るふさふさの長い髭を生やしたドワーフや、それに寄り添って腕組みしているまだ子供なエルフ。
後ろから早足で先を急いでわたしたちを抜かしていくケモ耳も立派な獣人の若者。
こーゆーのは、なんだろ。
人種のるつぼなんていう表現をすれば伝わるのかな。
どー言ったとこでそんな見珍しい人達がちらっと周りを見回せば沢山いる。
お祭りみたいなものなんだもの、人の数が増えるのは当然じゃん?
脱線しそうになるので、そんなのは置いといて。
当のアスミさんは、花火の時みたいやなぁってなんか……慣れてる?
花火?
花火大会かぁ……、うちは違うんだよ……こーゆーのとはねー……。
自慢にもならないけど、わたし的に花火ってゆーのはごみごみしたこーいう、今の目の前に見える光景ぽいとこで見たことは無い、周りには人、人、人で身動き出来ない状態ってゆー……人を見に来たわけじゃないってカンジのは。
うちの家族は静かに離れてても奇麗に眺められるそんな特等席で見るのかずっとお決まりだからなんだけど。
パパもママもこれがわたしに対する妥協点、ホントは花火ってTVで済ませたいくらいなのって言うようなうちはママだからね。
わたしに独りで行けって言われないだけでマシだと思ってるし、いまからだってパパとママのことは変わらないんだと思ってる。
そんなわたしだから、遺伝なのかな……パパの言う、人混みは酔ってしまうから気持ち悪くなる、が痛烈にリフレインしてる。
頭の中に響く。
気づかされたよ、うちの家系はイベント事の規模大きいと凄く憂鬱そうにしてるの。
ああ、こうなっちゃうからだったんだねって……。
これはキツいって。
熱気というか狂気というか周囲のパワーってゆーのか、圧迫してくるような感じて更にちっちゃくなるのを抑えられない。
ぎゅうぎゅうって心臓が押されて小さくなる。
お祭りの夜店の人手や、市内の平凡な神社の初詣、それに校内全員参加の競技会?県大だっけ、あれの応援で味わった熱気くらいがわたしの、わたしが生きてきた今までの経験で最大の人の放つ熱気だったけど……今日一日でそれを遥かに突き抜けた。
個人の熱が、何倍にも結び付いて化け物みたいな波になって襲いかかってくる感覚で。
とにかく、凄い。
フェスとか、ライブとかそんな音楽イベントは凄い熱気を放って全身が引き裂かれるみたいに会場全体が見えないけど、手と手を取って結び付いて同化する感覚を味わえると聞いた事がある、今となってそれはわたしには経験しえない事だけど……今、まさに今!
わたしはそれに近い感覚を味わったんじゃない?
国に兵隊が居ないそうで、バラバラな、役人だったり、国中のサーゲートを機能させる為の最小限必要な人たちが様々な身なりで手を振りながら歩いていく。
TVで見る仮装行列なんかが近いパレードとなっている。
ササミンが言ってたんだ。サーゲートに兵隊は必要ないんだ、って……うーん!
ササミン、さ。それって、君を全否定してないかい?
わたしにはそう聞こえるんだけどナ?
それをしても、祝い事という事でお祝いするぞっ!って周りの見ている人たちの熱がもう!
ストレートに刺さってくる。
ぐちゃぐちゃに丸められてひとかたまりに大きくなる、そんなイメージがぴったりみたいに自然とムードが伝染しちゃってくるとゆーか。
嫌でこの場にいるわけじゃないから、少しはお祝いするぞかなって気持ちはあったはずだけど、その気持ちはどーゆーわけか、うおおぉお!祝うぞー!とにかく、めでたい!そんな、周りのムードが伝染したとしか思えない思考に染まりきっているわたしがいる。
これはあれだよ、現国だか古文だかで習った、
白も染まれば朱となる……?そんな、ことわざか。
こんな感情ってわたしの中には無かった、膨れ上がり続けるお祝いモードに完全になってるっていうね。
W杯や、オリンピックとかもそう。
お祭りなんだからって感覚はTVで見てるだけだったわたしには特に無かったけど、今はそれがどういうものなんだかわかるんだよ。
これは、体験しないと、その場に足を運んで意識の熱に巻き込まれてぐちゃぐちゃっ!ってなってこそじゃないと気付けないんだって!むふーっ!
わくわくとかドキドキとか飛び越えてく興奮があるんだって知った、ぐるぐるってゆーか、ぐわドキ!
ぐわドキってなんだよ、迫り来るドキドキなんかよって?
……いやいや、それがわかんないんだよ、なんて説明したらわたしのこの伝えきれない高揚感、超興奮をわかってもらえるかなんて想像もつかないんだよ!
心臓が──あっちこっちに跳ねて飛び出てしまいそうっ、てそんな苦しそうな表現だと死にそうなのって言われちゃうかもだけど、全然!生きてる、それに息苦しさすらテンションあっぷぅー!と、興奮をさらに一段階あげてくれる言わばガソリンっぽい燃料になって血液を灼けた熱に変えてくれる。
人混みハイになってる、同化現象的なおかしなテンション。
だけど、味わったことの無い楽しさがあって、それは限度の無いヤバいテンション!
蝋燭とかダイナマイト状になったわたしの命に、炎を点けて瞬間的に爆発させて燃やしてるみたいな充実感!
……冷静さは全く無くなってるってゆーのが伝わるかな?
思い返すと、これってよくあるパレードと何が違うの?と、思うけど、伝染病なのって思うくらいわたしの中を駆け巡った周囲の人達が放つ御祝いムードの熱は冷静さとか理性とかリセットさせる作用か、効能かあるみたいに足下から全身にぐぐっと体感温度からテンションから、わたしという個人の全部を燃やし尽くすほど飛び火させて、他の何も考えられなくなるくらい火を点けた。
なんてゆえば伝わるのか、このしょせん10数年の青臭い人生しか経験してないんだけど、まさしく人生最大級の最高潮の興奮をー!
後からしたら、きっとその思いも軽く飛び越えてくスゴいことあるかも知んない、それでも今この瞬間、この日だけは間違いなくその言葉が正しかった。
人生最大って。
普段は別々の人種だったり、全く違う生活をしてるけど、お祝いモードにスイッチしたらこんなにしっかりと結び付いて熱を放ち、まっすぐにその一つの事柄にだけ盛り上がることができるんだ!
お祭りが楽しいって気持ちが今初めてわかった気がする、ああ、……他人と意識を一つに結び付いてまっすぐにするって気持ち良いものなんだ!
祭りだったか、パレードだったかどっちかも知んないけどハチャメチャに盛り上がってるTVの中の人たちをどこか、
『──えー……。
何がそんなに楽しいんだろ、しょせん他人の事でしょ?
て、わたし、冷めてるかなー?
家族とか仲のいい友達のことなら一緒に喜べるし、御祝いするのもわかるけど……やっぱ。
有名な人のことか知んないけど。
他人を御祝いするってだけでそんなにテンションどうしてあげられるかなー?』
なんて、冷めたイメージでもって見てたけどあの時の自分を張り上げてでも謝らせないとって後悔したくなる気分。
こんな気持ちが昂って盛り上がれるわたしが居るって、彼女は気づけてないんだから!
「うっさい、うっさい!落ち着きなさいよ?少しはー」
とか、握った手を力を込めるわたしにみやこちゃんは言うんだけど、わたしは初体験!
こんなの今までなかったんだもん!
どーして、そこで興奮して熱ばんだ気持ちを抑えられないって、わかってくんないかなー、もう!
日本に戻ったら、お祭りを楽しめるわたしに生まれ変われたんだよ。きっと。
今のわたしは、ほんのさっきまでのつまんないわたしとは違う生き物なんだよ!
周囲の目なんて無い、全然気にならない、ただ意識だけを共有した巨大なケモノになった感覚でいっぱい!
理性を解き放った!ホント、そんな未知の感情が流れ込んでくる。
「おかしんだ、みやこちゃんっ!わたし、さ。今、むっちゃ楽しい!
なんて言ったらわかって貰えるかわかんない。けどっ、変になったみたいなテンションってゆーか、周りの人達と混ざって違うわたしの殻が開いたみたいな」
「は……ぁ?パレードでしょ、ただの」
「凛子ちゃんも、みやこちゃんもこゆとこ初めてなん?」
「ウチもいるしぃー」
「おー、すまんすまん。ごめんなぁ?愛那。ま、なんや。おっきい会場いったことが無いんやなー。好きなチームとか球団とか無い、……んやろな?うちは、お兄も家族からの影響受けてちいちゃい頃からひいきの球団とチームの応援いっとったから、このおかしな熱気と独特の雰囲気ちゅーんは好きな方なんや。心地良うない?」
「うんっ!今、さいっこー!」
「よく、わからないわ」
「頭がぐるぐるするぅー」
アスミさんに訊ねられて三人が三人とも違う感想を口にする。
「へー、みんなちゃうんやなぁ。おもろいわ♪……う〜、ん〜、そや!娯楽や!」
「何々?」
「娯楽……と?」
「そう、そーなんよ。娯楽に飢えてるんや、皆。分かりやすう言うとや、ウチの場合タイガースが大大大だいっ好きなんよ」
「……う、うん」
「そう、それで?」
「ここに居る人ら皆タイガースの応援きてるて思うてや。皆、タイガースが大大大だいっ好きなんや。ほんでな、タイガースが優勝パレードしとるんよ」
「……う、うーん?」
「ちょ、ちょっと……(困惑)離れていってるんじゃない?論点はそこじゃあないでしょう?」「応援したい気持ちはパレードしとる人もタイガースも皆同じやのに……」
「今それを口にするのは余計だと思わない?とても、共感できないわ。もやっとさせないでよ」
「んー、せやなぁ……。じゃ、こんなんならどやろ?
今いてるんは、ライブハウスで、うちらは好きなバンドの応援きとるんや。これならええ?」
「こくこくっ」
「好きやって事はそんだけパワーつかうんやで。知っとった?
それでや、ライブハウスみたいな限られた狭いとこやとなー。寿司詰めになってもうたら、そんだけで何やるんやろーてわくわくしてくるもんなんよぉ」
「う……うん?ライブハウスじゃないし、ここ」
「ちちち、凛子ちゃん。そこはどこでもええんよ、阪神ドーム、東京ドームどっちやっても。肝心なんわ、うちが言いたいのは!
周りの熱気が伝染するんよ、そういうとこでは──応援するんも楽しいんな、でも何より、心同士を重ねて重ねて周りの全てが一体になってまうんや。しまいには知らん人らとがっちら肩なんぞ組んでなー!うちは、その瞬間。『ああ、うちはここに来て良かったぁー!また、次も来たいわぁ♪』って思ったんよ」
「何?その、喩え……。クマーの感想文聞かされてた気分にわたし、なっちゃってるんですけど………………ねぇ?」
笑ってるけどみやこちゃんはひきつり顔。
頬が持ち上げられて固まる。
漫画のように吹き出しがあるなら、きっとヒクヒクッ!という擬音がそこには入りそうな……何もない空間に音が聞こえて実際に浮き出す、そんなエフェクトでも掛かって見える気がする。
今、いま!
みやこちゃんの瞳がぎらんって輝った!
いやいや、そんなわけないんだけど……。
凛々しく、整ってて綺麗な顔をしてる。
普段が、テーブルに座ってるだけで絵になるような姿してるからね、みやこちゃんは。
でも、そういう女の子の微妙で複雑な笑顔って……迫力があるって印象。
で……。勿論、もちのろんで。
みやこちゃんもその部類、ちらっと覗いてすぐに瞳を伏せる。
アスミさんが、さ……。
悪いこと言ってるわけじゃないじゃない。
て、良いこと言ったわけでもないのが、……フォローしきれないよぉ、わたしじゃ。
みやこちゃんは、アレ……いらっとしてるカンジ……するしー。
今度はアスミさんの方に目線を振ってみると、うわ……こっちもみたことないアスミさんの一面とゆうか……、愛那のポジティブ観にさらに一段階上があったらそれがアスミさんのポジティブって思うんだよね。
そのアスミさんの顔が……今は。
下唇を噛んで、への字を描いてる。
「ちちち、わかってないなぁー。そこはドラゴンズ、でしょーう?何って言ーってもっ!これは譲れないんだよぅー」
横槍を入れてきた愛那のつっこみは放っといて、そんなアスミさんに考えて考えあぐねてわたしの口から滑り出たのはこんな言葉だった。
「分かりやす……かったのかなあ……?」
ちらっと顔を上げてアスミさんの瞳を見ながらフォローよりどちらかと言うと、うん。
泥沼。
わたし、泥沼にアスミさんを引っ張り込んで沈めにいったカンジになる。
への字のアスミさんが一瞬、無表情になってどこか遠くを見てた。
再び、わたしに目線を向けてからみやこちゃんに向き直るとアスミさんは声を張り上げた。
鼻息が感じられそうな距離まで近付く顔と顔。
ぐぐぐっと両手を持ち上げて、更に力を込める。
声に火が点いたみたいに口調が熱い。
今、目の前にいるアスミさんはどこかのテニスプレイヤーかスポーツ評論家のあの人が乗り移ったみたい。
そんなカンジだったから、少しこの場の空気の温度が熱く上がった。
「一体感や!皆の心をやなぁ、一つにー。応援したりや、騒いだりするんが、こう──ごっつう響くんよ。心の、そうや!ビタミンやん、栄養もらってるんよ」
そう言うアスミさんの瞳は、っていうとカアッって開いてて、みやこちゃんに負けずにぎらんぎらん。
くふーって吐きだす息が焔だったりするんじゃないのってくらい、熱がこもってる。
外観と合わせると迫力はみやこちゃんに負けてない。
だって、鬼だよ?アスミさんの見た目って。
「ふうん。要は、その場の雰囲気に流される……だとちょっとへんね。あてられる、雰囲気に。そう言うことが言いたいんでしょ?」
「ンー。ちゃうんやけどな、ま……ええにしとこ。その場の持っとる空気!熱!高揚感!ちゅーんかな。行かな味わえんエネルギーがあるんやって!うちの言いたかったんはなぁ、そゆことな?そうなんよぉ!」
うん、うん!
て、思いっきりドヤ顔で、力強く頷いてるしアスミさんたら。
完璧やなぁ、って思わず声を漏らすくらいに、言った言葉に自信を持ってるのが全身に表れてる。
腕を組んでまるで仁王立ち。
「わたしが言ったことと同じじゃない?バカ騒ぎしたいんでしょ」
って、みやこちゃんは納得できなそうで、でも、さっきに比べて自然と柔らかくなってる表情。
バチバチと視線から火花が散ってたのが嘘みたい。
わかった気がする、わたし。
例えば、フェスとかライブ……アスミさんは例えにそれを選んでも結局、好きなことの話に滑り落ちていったけど、フェスね。
物凄い数の、3万とか8万人とか一ヵ所に入るよーな音楽イベントなんだけど、コレって。
音楽イベントって言っても……出演者全部をほとんどのお客さんって知っててフェスを見に行ってるわけないじゃん?
中にはホントに知ってるバンドばっかりって人も居たりする、かも知んないよ?
それってでも、少数派でしょー。
音楽イベントなんだから、さ。
きっと聞きに行くんだよね音楽を。
て、言っても知ってるバンドだけがずっと出てるわけでも無いじゃん?
それでどーして、高いお金を払ってまで見も知りもしないバンドの歌を聞きにいくのかって……フェスの事勘違いしてた、歌も聞くんだろうけどこの『一体感』を味わいにいくんだね、たぶんそうだよ。
フェスなら長ーい時間、この感覚に浸ってられるんだからライブよりお得かも知れない、ライブだってわたしって知らない未知の領域なんだけど……市内ののど自慢大会に連れてかれたくらいしか無いもん!
全く、人生を損してる、ってそんな風に思えてしまった。
今日一つ、凛子は大きくなっちゃいますよ、パパ、ママ……大人の階段を一歩踏み出した気分なんです。
パレード忘れちゃってるくらい私たちは熱く、その瞬間、熱を放ってた。
休みなので、1日1話ペース出来たらいいな……そしたらさ、サーゲートから話がやっと進むんだし……。
でもって、今回……展開的に足踏みしてるだけってゆー、……ね。