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街への帰還

プロット通りだとお風呂回だったのですが・・・どうしてこうなった お風呂は次回!きっと、、、たぶん

氷の川から帰って報告の為にディアドの酒場に戻ると店主であるディアドはいつもの様にカウンターの上のグラスに酒を注いでいるとこだった。いらっしゃー・・・まで言ってポカーンとこっちを見ている。


「早いね、まあ氷トカゲを1匹でも減らしてくれてたら依頼料も少しは・・・って報酬は要らないって話だっけ。まあ、1杯奢るよ。好きなの頼みな。心配しなくたってすぐ王都の討伐隊が来てくれるって。あんた達が出た行き違いで伝文が届いてね、ってホラホラ座って座って、どーぞ。」


気を取り直したディアドはこちらの話も聞かずに。やっぱりヒュドラが居たら無理だったかぁという雰囲気を出しつつ労ってくれてるんだろうなー。1杯、皆に奢りらしいから思い思いのテーブルに座って、ヘクトルだけはカウンターの隅にドサッとへたりこむように座ったけど。


「酒、だめなんだっけぇ?でもこれしか無いから我慢してよ。」


そう言ってディアドが差し出したグラスにはギューでは無い色の酒が。おまけでミルクも付いてきた。ミルクはあるんだ・・・牛なのかな?


「ま、無事で何よりです。飲んで飲んで、どぞ。そっちの人は寝たままだけどいいのん?」


「そっとしたげて。疲れて寝てるだけだから。」


シェリルさんは寝たままヘクトルが背負ってきた。転移アイテムで帰還したとは言えすやすや気持ちそうにずぅっと寝てる・・・襲撃の時は半日起きなかったらしいから今日も寝たままかもしんない。わたしはミルクをそのまま飲もうとしたら、


「あ、ちょっと。そのまま飲んだらダメだって。酒の割り代わりなんだから。」

ダメ出しされた。ミルクも貴重なのかも知れない。


「割りに使うならいいけど、そのまま飲んだらお腹が吃驚するよ。」


一体何のミルク飲まされてんだろ。貴重とゆうより、お腹の心配されるミルクって。わかった、殺菌とかそんな問題なんだ、たぶん。日本じゃないってホント不便だわ・・・酒は、美味しかった。ギューは安い酒って聞いたけどこれは少しは上等なのかも知れないな。

「で、どうだった?」

「地図、役に立ったよ。ありがとう。」

「氷トカゲも倒したよ、全部。」


わたしの声にえぇ?と言う顔で固まり、視線だけでわたしとヘクトルを交互に見る。グラスを空にしたヘクトルはカウンターを枕替わりに突っ伏しながら、ぞんざいに礼を言う。もう少しお礼くらいちゃんとしようよ。視線の合ったわたしは自分を指差してディアドの反応を見る。なんだ、やっぱり勘違いしてるよ、ディアド。ゆっくり頷くから、わたしもコクコクっと頷き返す。


「レットが行ったとは言え全部倒しちゃった・・・嘘。」


「嘘じゃないよ。誓って。」


カシャンっと手に持ってたグラスを落とす音がした。勿体無い、何やってんのディアド。氷トカゲに苦労させられてたんだから当然なのかな?わたしの声に黙って聞いてたんだろう回りが反応する。口々に嘘だろ。とか、いやトロルを倒した奴等だ、やったかも知れん。とか、徐々に浸透していくのがわかった。氷トカゲを倒したって事が。


「なんだ。もっとどんちゃん騒ぎしてるかと思ったが。」


そこに帰ってきたレットが加わる。客の誰かが彼に詰め寄り何事か喋ると、


「ははははは。そこで寝てる嬢ちゃんなんかヒュドラをこう、ザックザクと斬ってたぜ。ああ、俺たちはもう水に困らないぞ!」


豪快に声を張って笑い始めるレット。それに同調してどんちゃん騒ぎが始まった。わたしなんか、酒臭い客の冒険者達に泣かれたし、その末に胴上げされちゃったんだから。わたしだけされたら不公平でしょ?わたしなんかよりカウンターのヘクトルとあっちで寝てるシェリルさんに胴上げしてやってよ。と言ってやった、どうだ。


シェリルさんなんか寝たまま胴上げされてた。それ見てわたし嵌まっちゃった、ウケた、ツボった(笑)ヘクトルはなんかだらーん!ってしたまま空中に舞う。それ見てまたツボってさ。すっごく騒がしくてでもそれが心地よくて楽しかったんだけどいつの間にか寝ちゃってた。冒険者の人達には力いっぱい泣かれちゃったし、すっごく感謝された。いっぱい料理を頼んでもらっちゃったんだけど、無事に起きてたのわたしだけだったし、また今度って言ったのは覚えてた。


起きて最初に目に映ったのは知らない天井。どこだ?ここ。床にマットを敷いた上に寝転がってるわたし。隣には鎧を剥がされてシェリルさん。視線を動かすと部屋の隅に別のマットにヘクトルが寝かされてる。酒場でどんちゃん騒ぎしてた途中から寝ちゃったんだわ、そんで誰かにここに運んで貰って寝かされてた、と。ろくに働かない寝起きの頭でなんとかかんとか考える。その時、ドアが立て付け悪いのかギッイイイとあまりよろしく無い音を立てて開く。そこにディアド。

「起きた?夕食用意したから起こしに来たんだけどさ。冷めるから後の二人も起こしちゃって。」


どうやらディアドの酒場の別部屋か二階なのかな。




その日は結局、ディアドに夕食を持ってきて貰って3人3様に食べ終るとそこで寝てしまった。次の日の昼はどんちゃん騒ぎして祝宴が用意された。けど、わたしはシェリルさんに絡まれたら面倒もあるけどお酒が癖付いちゃうのヤだったからすぐ、抜けてきちゃった。だから後の事はしーらなーい。あははっ。


後で、タイユランの店見てみよう。生きてたら店開けてくれてる筈。













街の人がなんか大喜びして、なんかどんちゃん騒ぎしてました 筋書き通りには行ってくれません…

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