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死屍累々──獰猛の目覚め 23







ふふ。


ふふふ・・・。


コントロールしてみせる、それがたとえ狂気だとしても、勝てるならそれでいい、ううん、そうするべきよ。


頼られる事は気持ちいい、頼られる事は力になる。

必要とされるのは気持ちいい、必要とされなくなったら・・・孤独は怖い。


孤独が当たり前だった時も無かった訳じゃない、思春期に気付けば一人になっていた・・・そんな事もあったか。


孤独じゃなくなって、必要とされるのがこんなに気持ちイイって知っちゃったらもう孤独に戻れない、孤独は嫌。


わたし、我が儘だ。

死にたくは無いけど出会った人達を助けたい。


わたしは強欲。

帰って会いたい人達がいるのに、今の生活を手放すつもりが丸でない。


強い自分を持ちたくて、でもあっちには現実と愛すべき人達が居る。

死にたく無い、死にたく無い、死にたく無い・・・から目の前の敵、全てを殺ス。


笹茶屋京では無いモノになる、カルガインの英雄であり性悪エルフ・シェリル、シェリル、シェリル・・・シェリルっ!わたしの、笹茶屋京の躰、持っていけ!

張り裂けそうな想いで心の奥で叫ぶと時間を空けずに、何かが体に入ってきた、わたしに重なった感じがする。


これが、鬼神化バーサークぅ!?


ゲームでは使ったことがあるけど、『こうなる』のか・・・。

意識が交ざるとゆーか、保ってられるかな?平常心。

シェリルに持っていけ、って言いはしたけど、雑魚オークを斬るだけで心地好すぎでしょ、違うモノになっていく感じ。


ふいに気付けば降りてフラフラと歩いていた。

ああ、なんだろ?周りの時間の流れが遅く感じる。

この時間を超えていく感覚が《バーサーク》?


今なら雑魚くらい、指先だけで倒せそう、ふふ。


ふふ、・・・ふふふ。

自然に込み上げる笑いを我慢できなくて、笑っちゃう。


その間、わたしに掛かってきたオークを20程、次々小間切れに姿を変えてやった。


ふふ。意識くらいくれてやる・・・あげるからっ、わたしの全部を!

だから、オークキングを倒セ。


殺セ。


わたしの体がまるで別物になった感覚になった。

と同時に急速に魔力を、精神を喰われる様な虚ろな意識の中で、ビデオのコマ送りみたいな動きで斬りかかってくるオークを、動く限りの動作で何度も何度も斬り付ける。


遅い、遅い、遅いっ!


それは時間にして、ほんの僅かな時間だったかも知れないけど。

まるでわたしが世界の中心になったみたいだった。


凄い・・・凄い、凄い、凄い。


これなら、キングが何?ただデカいだけのいい踏み台じゃない。


・・・魔力を全部もっていかれたけど、・・・ふぅー。

ぢゅううとマナチューブを飲み干して一息吐く。


いくらでも持っていっていい、持っていけ!


わたしの体、わたしの意識、わたしの魔力を全部あげるっ!


邪魔っ!


「ふふ、・・・ふふふっ。」


わたしじゃないわたしの笑い声が、微睡んだような意識の縁で聞こえたら、視界には血飛沫が、血玉が、噴き散って血風が吹いていた。


オークも、それより強いオークロードも等しくただの肉塊に変わる。


わたしがわたしであっても、支配した時間の中ならほんの数秒の出来事だ。

その、ほんの数秒が状勢を一変させたら・・・オークキングも、どう思うの・・・かなぁ?


次にわたしが目覚め、狂気から意識を明け渡された時、目の前で息をするものはオークキングだけ。

そう、ただデカイだけの的、傷だらけの木偶。


「そう、形勢逆転ね?頭悪いもの、解らないか。・・・教えてあげる・・・っ!誰に、・・・喧嘩売ってんのかってコトをぉッ!」


気付けば駆け出していた、気付けばキングの振り上げた、ボロボロの肉切り包丁が視界の隅に映る。


受けきれるものじゃない。


いや?包丁は受けきれないけど。

・・・指ってどうかしら?


そんな事が脳内に閃いて、振り下ろされる包丁を微笑みながら見ていた、包丁を握る指を斬り落とすその為に。


──ギュオオオッ!ォオオオッ!


渾身の力で振り下ろされる包丁は、空気を割って物凄い風切り音をわたしの耳に届けた、だけどね。


全然、恐怖は感じない。

むしろ、楽しくなっていた。


死すら感じさせてわたしにグングン迫る、ボロボロの出刃包丁を眺めながら『とても抱くわけが無い感情だ。』と、自分自身吃驚している。


鉄骨がビルから落ちてくるのを想像すると近い?ううん、それどころじゃない大きさ。


そんな金属の塊が圧し殺し、潰し、ぶった斬る為にわたしの身に振り下ろされているのに、楽しいとは。


わたしが自分自身を律したいと、思うだけの状況でスローモーションで迫る、出刃包丁ではなくオークキングの無防備に晒されている指を狙って黙ったまま斬り上げる。


シュパっ!と言う小気味良い斬撃音が耳に届いてから間を措かずに、大地を揺るがす程の大きな絶叫がオークキングの口から吐き出された。


ヴォオオアォオオオ・・・ッ!!!



ふふっ、ふふふふっ、わたしが──シェリルだぁッッッ!


さあ、今からもう好き勝手は出来ないわよ?覚悟はしたか、豚がッ!






驚きの内容の薄さ・・・


短い…


すいません、、、



つ、次頑張るよ。たぶん5分で読み終わる薄さ。



暑さがダメなん、きっと。


寝不足だし、うん。




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