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死屍累々──獰猛の目覚め 22

耳に不意に届いた、キチガイめいた笑い声に嫌な記憶が嫌なのに、リフレインした。


オークの巣で見せた、京ちゃんは壊れた風だったから『違う何か』に入り込まれたみたいに。


意識無いままオークをただ殺して満足してるみたいに。


我に返るまで、何度もビンタしたっけ・・・。


「あー、何か変なスイッチ入っちゃってるな。京ちゃん、大丈夫かな・・・。」


巣の中みたいにならないと良いけど。って声には出さないで呟いた。


強くて、オークをめちゃめちゃにしてたけど、京ちゃんじゃないみたいだったもん。


『ふふ・・・ふふふ・・・ふふふふふっ!』


まだまだあの時みたいな、寒気のする笑い声が脳裏に張り付くみたいに流れると怖くて、京ちゃんが壊れたりしないか心配で姿を追ってしまう。


キングが振り上げた一撃を一回、二回、三回と連続して躱してる所を見ると余計な心配だったかもとは思うけど。


わたしは・・・わたしで出来る事に集中しよう、雑魚を一匹でも倒して京ちゃんが楽になるように。


「凛子、俺もそろそろ出る。ジピコスぅ!援護任せたぁ!」


そう言うと、ゲーテはオレンジの背からスルスルと降りていく。

弓で確実に一匹一匹潰した方が良いと思うんだけどな、ここは割と拓けてるし一対一になれないんだよ?

解ってないなぁ・・・。


まだキングの周りにはわらわらとオークが居る。

100は見えなくても10や20じゃ無いから。


明るくなって解るそこはちょっとした木立で、オークキング達が現れた方向は斜面と思うんだけど下り坂になってて、そこからわらわらと沸いて出てくる。


こっちは後ろが森、左も森、前は少し光が射し込んで来るから崖かも知れないし山道に繋がるのかも知れないし。

右は京ちゃんが木々もオークも纏めて凍らせた氷の壁で、その端からオークは姿を現して襲って来てる・・・って訳で。


ロードが指示したのか、キングが命令してるのか、氷の壁は叩いてる風にも思える。

でも、今すぐに壊れちゃうって感じじゃない。


更に、京ちゃんは壁の向こう側に居るんだよねー、とか言っても5㎡離れてないんじゃないかな?


笑い声が聞こえてくるくらいだしね、案外近いと見た。


それで、わたし達はとゆーとね?壁の端から沸いてくるオークを弓で撃ってたり、手斧だったり、投げナイフだったりだね。

オレンジの背中の上からオークと距離を取りながら弓で確実に仕留めて数を間引いてる感じで合ってる?

たぶんそんなとこ。


ゲーテが今降りていったら、ホラ又──


「わたくしも出ます。勝てない気がしません!血が沸騰する感じがするんです・・・ダンゼ、行きますね。」


出番無くてうずうずしてたぽいイライザが、剣だけ持って跳んで降りちゃった。

一応、戦闘服も着てるし。

アレ防御力なかなか高いらしいよ?

見た目で近いのを言い充てると。

そうだねー、金○ロード○ョーの有名な泥棒さんをメロメロにしちゃうちょっちエッチなスパイだっけ?

あの黒竦めな峰さんの出で立ちより更に、防御力を高そうに革ベルトを巻き付けたりバックルがやたらあればイライザの今の格好に・・・なる?たぶん。


「イライザ様っ!くっ、ラザ!無茶はやめろとあれだけっ!ええいっ、ここは・・・任せたぞ?」


あ。やっぱりそうなるか、なるよね。

ダンゼはイライザ好き好きだもん。

解るよ、イライザを一人でなんて行かせないよね、危険なとこに。


わたし達の乗ってるシャダイアスは、走ってオークと距離を取ってるから止まってない。

更に、地面まで1㎡じゃ利かないくらい距離あるのに・・・皆良く跳べるね?


イライザにダンゼも降りると、カイオットまで準備を始めちゃう。


戦闘民族って素敵、とか思わないよ?京ちゃんはどっち側かってゆーと一も二もなく強いは正義!戦闘民族って良いわねみたいなカンジ。


「血がたぎるってのはどうしようもねえからな。俺を間違って撃たねえ程度に頑張ってくれな。」


そう言って暑苦しく笑うカイオット。

早く降りていって?どうぞ。


ちらりと視界に入ってくる、カイオットの握った手を見ると、武器が手斧から身の丈以上の大きな槍に変わっていた。

ノリノリである、このおっさん。


一度オークの群れに殺されかけたはずだよ?

思ったけど声には出さない。

何故なら、もうとっくに・・・カイオットは跳、・・・べずに縄はしごから落ちたから・・・。

ああ、あるある、ハプニング映像とかで良く見るよねあれだよね、狙ってないけど面白いひと。


何となくカイオットの事を、そうゆうキャラとしてわたしは認識する。


「あー・・・はい。」


カッコつけた台詞の後にこれだもん、絶句だよ、言葉浮かばないよ、言いたい事も喉から出て来ないよ・・・。


カイオット、どんまい。


「ち、どいつも化け物染みてやがる。」


ジピコスの言うのも尤もで、イライザはまだ獣化もしてないのに剣1つで壁のこっち側のオークをさらっとやっつけちゃうし、ゲーテだって獣化して目に入るオークを片っ端から引きちぎる勢いで殴り飛ばしてるし、カイオットも握った大きな槍を振り回してまだ獣化もしてないのに、正に壁役ってカンジで・・・ダンゼは・・・ま、ガリ勉くんはこんなもんだよね?ジピコスもダンゼの事は数に入れて無いよね?・・・凄くは無いかな、ダンゼもう少し頑張って。


「あ、イライザが戦闘服を捨てたっ!」


でも、優勢はそこまでですぐに降りていった4人が、押され始めた様に見えたんだ。


原因はオークロードかな、やっぱりバラバラに戦ってくれてる内は楽に各個撃破は出来るんだけど、連係をとる様になっちゃうと不利になっちゃうのは当然、数の差がね。

4人だもんね、今こっち側に来てるオークだけでも10は居るし、どうしてもダンゼが狙われちゃう。


何か策あって降りていった訳じゃないもんね、ダンゼは。

ただ衝動的にイライザの後追っただけ。


イライザの迷惑になってんじゃん、どんまい、ダンゼ。


戦闘服を脱ぎ捨てたイライザは雪の様に白い肌だったのが、こっちに振り返るとその胸にわたしよりおおきいかな、・・・膨らんだ双丘とその中心には慎ましやかな桜色の蕾。

それが獣化の為に獣めいた色・・・つまり、その血に流れている色に徐々に染まっていく。

やっぱり股間を覆うアソコも金色に見える。

リオグリス種の、ライオンの様な金色に全てが変わる。

近くでまじまじと見たら、物凄い勢いで全身が変化していくのが解るんだろうけど、今はそんな暇は無いし・・・。


えっと、わたし見惚れてた訳じゃないし、ぼうっと考え事してる訳じゃないよ?

オークを弓で一匹一匹狙って減らしてるよ?

ちょっと、ホント少しの間だけ手が止まってたけど、さ。


ダンゼがね、何かダメな子見てるみたいで唖然となっちゃって・・・。


誰に言い訳してるか、解らなくなってる状況のわたしの肩が不意に揺すられて、


「なぁ、そりゃいいがよ。姐さんが変じゃねーか?」

4人の事は良いのかな?良くはないとは思うけど。


肩に乗せられた手の主の顔を見る、ジピコスって声で解ってるんだけどね。


そう言うジピコスの指差す方に視線を向けると、


「・・・何か見えるね、オーラみたいな。」


京ちゃんは立ち上る灰色な煙めいた何かに全身を包まれて・・・ううん、体の内から現れてる様に映る。



前にもどこかで見た気がする姿だった。





「黒い焔に見えねえか?」


言われて、確かにそうも見える事も無いなと思った。

でも今は・・・京ちゃんだけを見ていていい訳じゃないんだ。


イライザはムキムキマッチョな筋肉の鎧を纏った、ライオンの獣人の姿に完全になって暴れているし、いつの間にかカイオットも灰色の羆の獣毛に覆われて獣化を済ませ様としている。


もう、後先考えてる余裕が4人には無くなっててそうなってるんだろうし、ダンゼも一張羅って言ってたスーツを脱いで準備段階に入ったぽい。


「う、・・・うん。ヒール!ヒール・・・。」


頷いて、ヒールを4人目掛けて順に唱えた。


京ちゃんが危ない事になってないか、それは心配なんだけどイライザ達が押されてるのだって同じ様に仲間だもん、心配して当然じゃんか。


「ふふふふふ・・・くたばれくたばれくたばれくたばれっ!」


「グォオオォオオ!」


「がぁるるるっ!」


「ウオオォオオォ・・・!」


「・・・なんだろ。」


動物園みたい。

猛獣の吼える声に混じって怖いくらい冷たい笑い声、京ちゃんなんだけどが聞こえてきて。


思った言葉が口を付いて溢れちゃった、ポロリと。








えっと、暑いな嫌だなー、いい文章が浮かばないなーそんな感じです、うん、すいません。


つ、次はマシな文章になるといいなー、場面は浮かんでくるのに文章にするととてもとてもチープで。



はぁ・・


次は、お昼かなぁ。



笹茶屋さんがそろそろ、そろそろ頑張ってくれな・・・いと困るなぁ

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