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第四話

(たしかに俺は坂下の家の花瓶を壊してしまった。それで俺は彼女の奴隷?みたいな生活を送っているが俺は極力考えないようにしてきたのに・・・。あいつは一体俺をどうしようとしてるんだ・・・)考えても考えても悪い方向にしか思考が進まず、考えない事にした。

次の日俺は息苦しさでいつもより早く起きた。理由は簡単、俺の首にあって外す事の出来ない首輪が嵌めてあるから。何とか首輪を意識しないようにして朝食を作り始めた。すぐに朝食は出来上がり、坂下を起こしに行った。 部屋では坂下はぐっすり寝ていた。時計を見るといつも起こす時間より早いが構わず坂下を起こした。

「ご主人様、ご主人様、朝ですよ、起きてください」

と声をかけながら坂下を揺すった。

「・んっ・・祐樹・・おはよう・・・」

と坂下は目覚めた。

「朝食の用意が出来ています。温かい内に召し上がって下さい」

「そーだね、祐樹の作るご飯は絶品だもんね」

「ありがとうございます、ご主人様!」

と坂下に対して褒められた事に対して返事をして俺は微笑んだ。

その時坂下の全身が震えて目が変わった。

俺は部屋から逃げようとしたが時既に遅し、坂下はいつの間にか首輪にリードを付けていて、おもいっきリードを手元に引っ張った。

当然俺は坂下に倒れ込む。

そして素早く俺に抱き着いて身動きを出来なくした。

しかも身動きが出来ない状態でリードを引っ張っているので、勿論俺の首が絞まる。

声が出ない。

俺は声をあげることすらできずただ坂下のなすがままになっていた。結局解放されたのは俺が気絶する寸前に彼女が俺の顔を見て真っ青になっていたので慌て解放したのだった。そんなやり取りがあったその日の昼食後、キッチンで食器を洗っている俺に坂下は遂に俺の恐れていたことを実行するのであった。

「祐樹〜これな〜んだ!」

遂に来たか!俺は用紙に書かれていることに触れないようにしようと試みた。

「A4サイズのコピー用紙ですか?」

「半分正解だけど半分ハズレ!じゃあこの紙に何が書かれている?」

「プリンタで印刷された文字が書いてありますね」

「・・・じゃあここの文字を読んでみて」

と坂下は一番上の所を指差した。

「え〜と・・・

「「やつれいけいやくかき」

ですか?どういう意味ですかご主人様?」

「祐樹、冗談でいってる?・・・」

「ご主人様は私に質問の答えを求めた時に嘘をつくことを禁止していますよね?だったらそんなわけないじゃないですか」

(祐樹が坂下をご主人様と呼ぶようになってからの取り決めの一つで祐樹が坂下の質問に対して嘘を言う事を禁止した。しかし祐樹は嘘をつかない性格なので余り意味は無い)

「祐樹・・私を怒らせたいらしいわね・・・」

彼女の背中からどす黒いオーラが出ているような錯覚におちいるが素早く俺は

「ではご主人様、私まだ仕事がありますので失礼します」

とさりげなく逃げようとした。

しかしどす黒いオーラが出ている彼女から逃げ切れるわけはなく、俺が扉に向かって一歩を踏み出そうとした瞬間、俺の首輪にリードを素早く繋ぎ、引っ張って俺を床に転ばしている間にリードの持ち手にある輪の部分を柱に頑丈にくっついている照明に南京錠で固定し、ロープで俺の右足を縛り、柱に何周か巻き付けて左足も縛った。

この時縛られた俺は正座の状態で床に座っている。手はリードが繋いである照明に縛られた。僅か十数秒の出来事である。俺の頭の中は(いったいどっから南京錠とロープを出したんだ)という疑問でいっぱいだった。そして俺は坂下がロープをほどいて南京錠を外さないと一歩も動くことができない状態になった。そして

「祐樹、ほどいて欲しい?鍵を外して欲しい?」

と微笑みながら坂下は俺の顔のすぐ近くで鍵を音を鳴らしながら振っている

「当たり前じゃないですか」

「じゃあ私する質問に正直に答えるのよ」

「ですから私はご主人様の質問に・・」

「質問一、祐樹は私の何?」

「ご主人様のメイドです」

「よろしい!では質問二、この紙のここに書かれている文字を読んでみて」

彼女は紙の一文を指差す。

「やつれ・・」

「もう一言いったら一日中そのままよ」

(坂下は本当にやりかねない)俺は抵抗するのを諦める事にした 。

「ど・れい・・けい・やく・しょ・・」

と小さく呟いた。

「最初から素直ならこんなことしないのにね、質問三、私はこれをどうしたいのでしょうか?」

「ご主人様は私にその契約書にサインさせたいのだと思います」

「正解!さっすが祐樹ね!」

そして坂下はロープを解いて、南京錠を外してくれた。そしてリードを引きテーブルに俺を引っ張って行った。そして俺を椅子に座らせて一言

「じゃあ早速サインしましょうね!」

「うっ・・・」

そしてその紙に書かれた内容は今まで俺がこの家で彼女と約束したことが書いてあった。(家事をするとか命令に絶対服従とか)そして紙の最後には坂下のサインがしてあった。その下に俺のサインする所があった。

「早くサインしなさいよ祐樹、今までの私と祐樹の約束を文章にしただけじゃん」

といわれても

「はいそーですか」

とサイン出来るわけがなかった。そして一つ気になる事が浮かんだので彼女に質問した。

「あの、ご主人様?何で私にこのような契約書にサインさせようとするのですか?」

「祐樹、決まってるじゃない、それがあると面白いからよ。それに文句あるの?」

・・・胡散臭い。しかし断る事が出来ないので

「いえ・・ありません・・・」

と返事をした。そして俺は少し震える手で契約書にサインをした。書き終わった時に泣きそうになったが耐えた。

「これで祐樹は私の物」

と坂下はこれ以上ないほど喜んだ。しかし幸か不幸かその声は祐樹に聞こえていなかった。

 夏休みも後半に差し掛かるが俺は相変わらず坂下のメイド(奴隷)として働いている。俺の予定していたお泊り期間を遥かに過ぎているのだが、幸か不幸か俺の帰りを家で待つ人はいないので心配している人はいない。夏休みの宿題は持ってきていて坂下とやっているので勉強は心配無い。

 まぁ別に奴隷になったといっても生活が変化したわけでない。変わった事を述べるなら俺の身体が変わったことと坂下の暴走が加速している事ぐらいである。

 では今チラッと言った俺の身体の変化について話そう。


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