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第三十話

「ただいま〜」

俺と坂下が学校から帰ってくるとナツが俺に泣き付いてきた。

「え〜ん、おねえさま〜」

「どうしたのナツ?」

「わたしもがっこういきたいよ〜」

「えっ?」

「わたしもがっこうでともだちとあそびたいよ〜」

「でも・・あなたは・・」

「ナツ、あなた学校に行きたいの?」

「はい、ごしゅじんさま・・」

「今すぐはさすがに無理だけど私との約束を絶対破らないならいいわよ」

「ほんと?」

「約束はね、学校では絶対に犬に戻らない事、学校のきまりを守ること、自分が犬だって言わない事、わかった?」

「は〜い」

「じゃあユキ、ちょっとナツを研究所に連れていって」

「はい?」

「ナツは小学校に入学させるわ。だから今の体型だとおかしいでしょ?だから体型を小学生の体型にしたいからナツに手術をさせてほしいの」

「犬の時の体の大きさからして小学校位の体型にしたほうが今よりも自然でいいと思いますけどご主人様はいいんですか?」

「今のナツも捨て難いけど小学生の体のナツも見たいじゃない?大きいユキと小さいナツ・・萌えるのは間違いないわね。それにナツはちゃんと字とか書けないでしょ?」

「わたしかけない・・」

「だからしっかりと小学校から勉強するのよ。私頭がいい人が好きだからナツも早く頭がよくなってね」

「うん!ナツがんばる!」

そして二人で研究所に行ってナツは手術を受けた。数時間後に犬の姿のナツがお医者さんに抱き抱えられてきた。

「人型になった時の姿を小学生の体格にしました。もちろん声等の問題も完璧に解決しています」

「ありがとうございます」

そして俺はナツを抱き抱えて家に帰った。しばらくしてナツが俺の部屋の檻の中で目を覚ました。

「・・おねえさま、ごしゅじんさま・・おはよう・・」

「早速だけどナツ、人型になって」

と坂下はナツに言った。

「は〜い」

そして俺は檻の扉を開けてナツは檻の外に出て人型になった。すると今までより小さいナツが現れた。そして俺が用意していた服を着せるとサイズはピッタリだった。

「ナツ・・ちっちゃくて凄く可愛い・・」

「ごしゅじんさま?」

ナツは坂下に上目づかいで小首をかしげた。

「駄目よナツ!今ご主人様を刺激したら大変な事になるわ!」

「へ?」

そしてナツは坂下に抱き着かれた。

「ナツ〜私萌えた〜」

「ごしゅじんさま〜くるしいよ〜」

「あ〜萌え〜!」

そしてしばらくして二人は離れてナツは疲れたらしく犬に戻って眠ってしまった。

「そういえばナツの小学校への入学手続きはどうします?」

「それは私がすべて引き受けるわ。こうゆうのはご主人様の仕事よユキ。私にまかせておいて、ちゃんとナツは小学校に入れるから」

「ありがとうございます、ご主人様。感謝します」

そしてナツが小学生体型になってから小学校に入学するまでに俺と坂下は人としての一般常識を教えた。

 季節は過ぎ春になり入学式シーズンとなった。俺と坂下はナツの入学する小学校の入学式を見に行く事になった。(坂下が絶対に入学式を見たいと言ってた。姉の俺よりも見たがっているようだ。ちなみにナツが入学する小学校の入学式は調度俺達の高校が休みの日だった)

今日は入学式前日である。

「おねえちゃん、みきおねえさん。どう?」

ナツは真新しいランドセルをせおって俺と坂下の前に立つ。

「可愛いじゃない」

「ありがとうおねえちゃん!」

「ちなみに聞くけどナツの顔って小学生の頃のユキと比べてどうなの。にてるの?」

「見事にそっくりですね。ちなみにこれが私の小学生の頃の写真です」

俺は坂下に写真を一枚手渡す。そこには一人の小学生が写っていた。

「これが小学生の時のユキか〜可愛いし萌える〜・・って、なんで持ってるの?あなた凄く用意がいいわね?」

「実はナツを人型にした際にご主人様から私に質問されると思いまして用意していました」

「ふーん・・ヤバッ、ナツのランドセル姿萌える・・」

「どうしたの、みきおねえさん。かおまっかだよ?」

とナツは坂下に天使の微笑みを見せ囁く。すると坂下の鼻から紅い液体が大量に滴り落ちる。坂下の興奮からくる血圧上昇に血管が耐えられなかったらしい。

「ユキ、ティッシュ・・」

「はい、ご主人様」

俺はティッシュを差し出すとティッシュを取って鼻を押さえる。すると坂下は机から箱を取り出しナツに手渡す。

「ナツ、私達からの入学祝いよ。開けてみて」

「ありがとう!」

開けると中にはブレスレットが入っていた。

「これ・・ブレスレット?」

「そうよ。ちなみにこれはナツ用に作った特別製でGPSはもちろんこれを嵌めていれば身体能力を普通の小学生ぐらいに制御できるわ」

「どうして?」

「どうしてって、あのね・・あなたが怒って本気で友達とかを叩いたりしたら友達は大変な事になるでしょ。だから絶対に外したらだめよ」

「そっか・・わかった」

「じゃあユキ、ナツに嵌めてあげて」

「わかりました」

俺はブレスレットを持ってナツの左腕に嵌めた。

「ありがとうおねえちゃん」

「どういたしまして」

そして次の日に俺と坂下は入学式を見に行った。坂下は式の間興奮してビデオを録っていた。(坂下の萌えとやらの守備範囲はひろいな〜)とか俺は考えていた。式は何事もなく?(坂下が暴走しかけた事以外)終わり三人で家に帰った。

「ねえおねえちゃん、わたしね、ともだちできたの!それでね・・」

どうやら早速学校で友達が出来たようでとてもナツは嬉しそうだった。

「よかったね、ナツ」

「うん!」

こうしてナツは小学校に通う事になった。

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