第二十九話
本日はバイトに来る人は予定ではいない。坂下は何かを思い付いたらしく俺達姉妹の部屋の扉をノックをする。
「ユキ、ナツいる?」
「いますよ」
「じゃあ入るわね」
「どうぞ」
坂下が扉を開けて入ってきた。ちなみにナツは本を読んでいる。ちなみに俺はベットに腰掛けメイド服、ナツは犬の姿で檻の中である。
「ねえユキ、ちょっと私の前で立ってみて」
「こうですか」
と俺は立ち上がると坂下は俺のメイド服を特にスカートを見ている。
「ユキ、ちょっとスカートが長くない?」
「そうですか?」
実はいつも俺は坂下の用意したメイド服の中でもスカート丈が長い物を選んでいる。ちなみに 今のスカート丈は足首の上の辺りである。
「絶対長いわよ、だって秋〇原でも今部屋で見てきた本でもそんなに長いスカートのメイド服を着た人はいなかったわ」
「いつもなのですが・・どんな本ですか!」
「いつものとうり秘密よ」
(いつか絶対に真相を暴いてやる・・)
「ユキ、メイド服のスカートを短くするわよ」
「なぜですか?別に長くてもいいじゃないですか」
「私が萌えるためよ。スカートを短くすれば更に萌えると思ったの。いいわよねナツ!ちなみにあなたもお揃いで短くしてあげる」
「うん!」
(ナツが嫌ですなんて言うはずがない!・・でもここで嫌と言うと更に短くなるかも・・)と考えた俺は観念した。
「・・ちょっとだけですよ」
「わかったわ。じゃあ衣装部屋に来て」
「わかりました」
そして坂下は部屋を出ると俺はナツと話した。
「ナツ、私恥ずかしくなってきた・・」
「だいじょうぶ!」
「・・あなたが大丈夫と思う根拠を言ってみて・・」
「おねえさま、こわい・・」
そして衣装部屋に向かった。
「ご主人様、入ります」
「どうぞ」
部屋に入ると坂下はテーブルの一着の服を指差す。
「これに着替えてみて。サイズはバッチリのはずだから」
「わかりました」
そして坂下を部屋から出してテーブルの上にあるメイド服を見ると以前秋〇原に行った時に見たメイドさんよりも短い。そして俺にトドメを刺す物があった。(まさかこれは・・ガーターベルトとガーターストッキングか?)と落胆してため息をついて今着ているメイド服を脱いで着替えた。するとサイズはピッタリだがやはりスカートが短い。鏡の前で自分の姿を見ていると坂下が絶妙なタイミングで部屋の外から声をかけてきた。
「ユキ、着替えた?」
「着替えましたけどスカートが凄く短いですよ。ちょっとだけって言ったじゃないですか!」
「ユキ、ちょっとの意味をわかってる?」
「それは少しって意味ですよ」
「残念でしたちょっとにはかなりという意味もあるのよ。疑うなら辞書で調べてもらっても構わないわ」
「もういいです・・」
「ユキ知ってる?絶対領域って言葉」
「テレビで聞いた事はありますけど・・」
「よかった。しかし凄い威力ね絶対領域って・・。ヤバイ、私興奮してきた・・ねえもっと短くしていい?」
「ご主人様がお望みになれば私はかまいません!」
と俺はやけになって言う。すると坂下はクローゼットの中からメイド服を出す。
「じゃあこれに着替えて」
「わかりました!」
そして素早く着替えた。今着ているメイド服は先程よりも更にスカートが短く色々な意味でギリギリだ。
「ご主人様!着替えました!」
「ユキ〜どう〜?わっ、絶対領域が!」
「でもこれだと外にいけませんよ」
「平気よ。ユキは可愛いから」
(・・平気の理由になっていない・・)
「じゃあユキ、私を萌えさせて頂戴!」
「わかりました。ではご主人様の部屋でお待ち下さい」
「すぐ来るのよ」
そして坂下は自分の部屋に向かった。(どうしよう・・こんなに短くなったけど・・まあいいか・・)
そして俺はサイズ、デザインが同じメイド服をもって自分の部屋に行き、ナツが入っている檻を開けて言う。
「ナツ、出て」
「わかった・・おねえさま、スカートがみじかい!」
「さっきご主人様といろいろあってね。ナツ、さっそく人型になって」
そしてナツを人型に変身させて持ってきたメイド服を着せた。
「おねえさま、このふくのスカートみじかいよ。パンツがみえそう」
「ナツ、言わないで・・私も同じメイド服着てるんだから恥ずかしくなるわ・・」
「ごめんなさい、おねえさま」
「じゃあご主人様を萌えさせにいくわよ!」
「はい!」
そして坂下の部屋の前でネコミミと尻尾をだして眼鏡をかけて扉をノックする。
「ご主人様、入ります」
と二人同時に言う
「もしかして二人?」
「はい!」
「早く中に入って!」
「失礼します」
と二人で中に入った。
「ユキ!ナツ!すご・・」
「ご主人様、どちらがユキでどちらがナツでしょうか?」
「う〜ん左がナツで右がユキかな〜?」
「残念で〜す。ではご主人様に萌えていただきましょう!」
と二人で笑顔で言う。そして坂下はベットに俯せに倒れた。おそらく坂下は興奮しているため落ち着こうとしているのだろう。俺達は追い打ちをかけた。
「どうしたんですかご主人様〜まだまだこれからですよ〜」
と俺は甘い声で耳元に囁く。すると坂下の耳はみるみる真っ赤になる。
「あれ、ごしゅじんさまのみみがあかい。どうしよう?」
「ナツ、それは大変よ!・・ご主人様の耳に息を吹きかけてあげて」
「は〜い」
とナツが彼女の耳に息を吹きかける。すると坂下は跳びはねる。
「きゃっ!ナツ、なにするの!」
「おねえさま、ごしゅじんさまがもっとあかくなった」
「これは重症ね!ナツちょっと」
そして俺はナツに耳打ちする。
「わかった?」
「わかった〜」
そして俺とナツはゆっくりと坂下の両サイドから近づく。そして彼女の腕に抱き着くと坂下は困惑した。
「ごしゅじんさま、だ〜いすき!」
とナツは坂下の口にキスをする。その後俺は頬にキスをする。すると坂下は俯いた。
「おねえさま、ごしゅじんさまがねちゃった」
「うーん興奮しすぎて気絶したのね。まあ萌えたっぽいから部屋に帰りましょう」
「は〜い」
そして坂下をベットに寝かせて俺の部屋に戻るとナツはベットに腰掛けて俺に言う。
「あの、おねえさま」
「どうしたの?」
「わたし、キスはじめてだった」
「最初の相手はご主人様か。よかったじゃない」
「おねえさまのはじめてってだれ?」
「私の最初の相手はナツと同じよ」
「じゃあごしゅじんさまと・・」
「ナツ、私とキスする?」
「うん!」
そして俺はゆっくりナツの横に腰掛けてナツの顔に近づきキスをした。
「どうだった私とのキスは?」
「うれしい、おねえさま・・」
「私もよナツ・・」
そしてしばらく俺達姉妹は抱き合った・・。