第十五話
またある日の休日の事また俺は坂下に起こされた。
「ユキ〜起きて〜私やりたい事があるんだけど〜」
ユキとは坂下が俺を呼ぶ時のあだ名だ。俺の名前は祐樹である。
「何ですか?」
「サバゲーがしたいの」
「はい?」
「昨日の夜に見た映画を見たらどうしてもやりたくなったの」
(そういえば戦争映画見てたな)
「別にいいですけど私とご主人様の二人だけですか?」
「そうよ室内戦ね」
「わかりました」数時間後俺はある人気の無い倉庫の前にいた。
「ここよ。サバゲーやるなら他人に迷惑かけちゃ駄目よね」
流石にわかっていらっしゃる。
エアーガンは危ないからな。そして倉庫に入った。そこはとてつもなく広く街中が再現されたセットがあった。
「どう?凄いでしょ。じゃあ着替えましょ」
着替え終わった坂下と俺はなぜかメイド服だった。
「ご主人様。なぜメイド服なのですか?」
「私ね、メイドさんが軍人と銃撃戦を繰り広げている漫画みたからやってみたかったの。ちなみにこのメイド服は防弾チョッキと同じ素材で出来てるわ」
確かにいつも着ているメイド服よりも生地が厚い。
「そうですか」
「じゃあこっちに来て」
倉庫の中のある部屋に案内された。その中はエアーガンでいっぱいだった。
「凄いでしょ」
そして俺と坂下は銃を選んだ。
「はいゴーグル。じゃあ倉庫の時計が十時になったら勝負開始よユキ!」
「はい。ご主人様!」
そして俺はサブマシンガンを二つ持って部屋を出た。
坂下と俺が別れた。
そして俺は時間までサブマシンガンを眺めていた。
初めて見るが使い方はだいたいわかる。
睡眠学習で軍隊の技術(銃の扱い方や格闘技など)を学習している。
そして十時になったので勝負が始まった。
俺は学習どうりに壁を背にしてゆっくり移動した。
しばらくすると地面近くで何か光った。
よく見ると透明な糸が張ってある。
(トラップまで仕掛けてあるのか!)糸の先を見ると室内にあるガトリングが目に入った。
糸に触れるとガトリングが火をふく仕掛けである。そして糸を慎重に跨ぐと背後に気配を感じて振り向くと坂下が銃を構えて発砲した。俺は咄嗟に建物の窓ガラスを破り中に飛び込んだ。(なぜ場所がばれたんだ?)そして銃声がやむと俺は破った窓から飛び出ながら銃を撃って物影に隠れた。しかし坂下は盾を持っていて弾が当たらなかった。
「ご主人様、盾は卑怯です」
「ハンデよハンデ。あなた睡眠学習で軍隊の知識学んだでしょ?それとさっき武器あった部屋にいつ戻って武器変えてももいいわよ」
「わかりました。武器を変えてもいいのですね」
俺はさっき仕掛けてあったガトリングの罠を解除して手に持った。そしてガトリングの銃口を坂下に向けて発砲した。咄嗟に坂下は盾で防ぎ反撃する。
「ユキ〜ガトリングは卑怯よ〜」
「だってご主人様が武器変えてもいいと許可したじゃないですか」
そして俺はガトリングの弾が切れるとその場に置いてサブマシンガンを手に取り撃ちながら坂下から離れた。
そして部屋に入りスナイパーライフルを手に取った。
(俺、スナイパーの一撃必殺な所が好きなんだよな)そして部屋を出てビルの上にジャンプして音も無く着地した。この時の垂直跳びは推定十メートル(天井までは十五メートルくらいである)そしてスコープで彼女を探して狙撃した。俺のスナイプは百発百中だった。そして一発撃つ度に場所を素早く変えて狙撃した。彼女は困っている。なんせ一発事に弾がくる方向が違うのだ。そして彼女は部屋に入り俺と同じスナイパーライフルを持っていた。そして迷わず俺の方向に銃口を向けた。俺は一瞬動揺したが彼女を狙撃した。彼女も同時に発射した。坂下が撃った弾はゴーグルに当たり、俺が撃った弾は当たっていなかった。恐らく撃つ瞬間に動揺したためである。そして場所を変えてもすべて彼女にわかられてしまう。ならばと俺は
「ご主人様。本気を出します!」
と叫んだ。
そして俺は部屋に入りさっき持っていたサブマシンガンを持って部屋を出た。そして坂下に無音で素早く懐に入りこんだ。彼女は驚きを隠せない。
俺はありったけの弾を彼女に撃ち込んだ。(もちろんメイド服を着ている場所)そして弾が切れると素早く逃げた。俺は部屋で弾を補充すると彼女にまた無音で近づくが彼女はいつの間にか変えた銃で俺を狙うが俺は某映画のようにアクロバットな動きで弾をかわして また弾を撃ち込んだ。しばらくして銃口を彼女に向けて一言。
「まだ抵抗しますか?ご主人様?」
「許さない・・・」
坂下はどこからか鞭を取り出して俺にふるった。
「痛いっ、ご主人様、鞭は酷いです!」
「だって武器は変えてもいいんだも〜ん。あ〜鞭って萌えるわ〜」
そしてそのセリフを聞くと俺は今まで抑制していた物が爆発して意識が途切れた。
「わかりましたご主人様。これからの無礼をお許しください」
「ちょっとユキ・・」
俺は走って部屋に入り弾が数万個入っている箱を背中にいくつも担ぎマシンガンやハンドガンを持てるだけ持った。置いてあるガトリングを持って背中の箱とホースのようなもので接続した。そしてまたしても彼女の懐に入り一言。
「チェックメイトです。ご主人様」
そして俺は顔や足以外のメイド服を着ている箇所をガトリングで撃ちまくった。
そして弾が無くなると素早く箱を交換して更に撃ち込んだ。背中の箱の弾が無くなると素早くガトリングと箱を捨ててマシンガンで弾を撃ち込んだ。マシンガンも弾切れになるとハンドガンで撃ちまくった。そしてハンドガンも弾切れになると俺は我に戻った。倒れた彼女の周りは弾でいっぱいだった。
「ご主人様!大丈夫ですか!」
と叫んだ。 彼女はゆっくりと立ち上がる。
「ユキ、鞭は悪かったわ。ごめんなさい。ギブアップよ」
「申し訳ありません!ご主人様!」
俺は深々と頭を下げて謝った。
「あなたの方が酷かったわよ。こんなに私に弾を撃って」
「ご主人様の鞭を受けてセリフを聞いた時に意識がとびました。そして気がつくとご主人様が私の目の前で倒れていました」
(しかしユキも怒るとああなるのね。今後は気をつけないとね)
「本当に申し訳ありません・・どんな罰でもお受けいたします・・」
「じゃああの部屋でお仕置きね」
彼女は武器の入った部屋と違う部屋を指差す。
「はい」
そして俺は部屋の中で彼女のお仕置きをうけた。お仕置きの内容はまたご想像にお任せするがちなみに部屋に入る時に彼女は鞭を持っていた。